投資マンション売却
マンション売却のチラシは本当!? 裏側を不動産会社が解説します!
所有しているマンションにチラシやDMが届いたことはありませんか? チラシにはさまざまな魅力的なコピーが踊り、「問い合わせしてみようかな?」という気持ちが起きるかもしれません。しかし、こうしたコピーはどの程度信頼できるものなのでしょうか。不動産会社が、チラシの裏側をご説明します。
目次
マンション売却チラシとは
「この地域限定で物件を探しています」、「○ヵ月以内に購入したいという希望者がいます」など、さまざまなコピーが並ぶチラシを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。マンション売却チラシとは、このような文句でマンションオーナーに売却を促すことを目的としたものです。このようなチラシは、規模を問わず多くの不動産会社が作成しています。
コピーごとに見るマンション売却チラシの種類
「予算が数億円の法人のお客様がいます」
こうしたコピーが真実であるかを確かめる術はありませんが、実態とは乖離している可能性があると考えるべきでしょう。仮に数億円規模の予算がある買主であれば、銀行やファンドと取引をする買主がほとんどです。また、こうした買主は棟ごと購入することが多く、区分マンションを購入するとは考えづらいです。
「地域限定で購入を検討されている希望者がいます」
このようなコピーを使っている場合、人気のあるエリアにチラシを投函している可能性が高いです。売物件さえ確保できれば、見込み客はつくだろうと考えていることが多く、買主の具体的な要望にもとづきチラシを作成しているわけではないのです。
「あなたの物件を○○○○万円で購入希望のお客様がいます」
こうしたコピーで提示される金額は、過去の成約事例から平均価格を算出したものに過ぎず、実際にその金額で購入してくれるという保証はありません。提案に具体性をもたせるためのコピーに過ぎないのです。物件は1つ1つ特徴が異なり、一律で価格を決められるものではありません。また、そもそも買主候補に物件を紹介しない段階で価格が決まることはないのです。
「買取保証のためご安心ください」
このようなチラシは、売却ができそうな物件にターゲットを絞って投函されることが多いため、注意しましょう。このような物件であれば、仲介で売却したほうが価格は高くなる可能性もあります。買取保証を付けると、売主が諦めて価格が下がるまで待つような会社も存在します。名前を知っている大手だからと言って安心はできません。
不動産会社はどんな目的・理由で売却チラシを出すのか
営業効率を上げたい
チラシを利用した営業は、店舗への来客対応や飛び込み、電話営業といった営業スタイルよりも効率が良く、ウェブの一括査定より顧客の質が良い場合も多いという特徴があります。また、チラシやDM経由で不動産会社に相談する顧客は、「マンションを売りたい」というニーズが明確であるため、その後の営業活動がスムーズです。こうした理由から、チラシを利用して営業活動を行っているのです。
購入より売却が確実だから
マンションの購入は、物件を含む条件次第で顧客が契約するかどうかが決まります。ある不動産会社の提示する条件が合わなければ、顧客は別の不動産会社の物件を検討します。
これに対し、売却はほぼ1社にしか相談しない顧客が多いのです。価格が適切であれば、ほぼ確実に成約が見込めるのも特徴です。
両手仲介にしたい
売却物件を受託できれば、不動産会社は売主と買主の双方から仲介料をもらえる、すなわち「両手取引」となる可能性が高くなります。これにより収益の最大化を図りたいという意図が、売却チラシの背後に存在します。
マンション所有者の情報の入手方法とは
登記事項証明書
マンションなど、不動産の所有者の氏名などの情報は、登記簿に記載されて一般に公開されています。このため、法務局で物件の住所、号室を指定すれば、所有者の情報を確認できます。
レインズ検索(物件ポータルサイト)
REINS(レインズ)とは不動産取引の情報を提供するポータルサイトです。このサイトを利用し、売出物件や賃貸募集物件を検索し、部屋を割り出してピンポイントでチラシやDMを投函している場合もあります。
分譲マンションをターゲットに投函
所有者の情報は調べずに、分譲されているマンションの全室にチラシを投函する手法です。登記事項証明書などで調査しないため、簡単に実施できます。自社で直接投函している場合もあれば、業者などに委託している場合もあります。
マンション売却チラシの注意点
高い価格で査定するが決まらずに値下げ交渉
物件の所有者から問い合わせが来たら、何としても売却依頼を受注しようとする業者も存在します。高い価格で査定されても、結局売却が決まらず値下げ交渉となることも多く、注意が必要です。
しつこい営業
「まず会いましょう」などと言って強引に提案し、結論を迫る業者もいます。一度個人情報を提供してしまうと、売却するまで電話営業を繰り返すことも。売却について問い合わせる前に、その会社の評判を調べることが大切です。
他社の話も聞く
売却の査定は1社のみではなく、複数社に依頼しましょう。チラシを受け取った1社だけで売却を進めると、売却額が安くなってしまい、あとあと後悔することになるかもしれません。一括査定なども活用すると良いでしょう。
具体的な買主がいない
チラシを受け取った時点では、自分の所有する物件の具体的な買主はいないと考えましょう。過度に期待することなく、冷静に不動産業者の話を聞いて、売却依頼をするべきかを判断します。
あなたのマンション・アパートの価格が分かる
コラム監修
伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント
プロフィール
2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。
専門分野
・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング
メディア掲載・業界実績
投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。
保有資格
・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人
著書・実績
『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)
『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)




