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ワンルームマンション投資は儲からない? 対策と売却すべきタイミング

コストや利益の資料

一部の投資家や不動産営業マンの中には、「ワンルームマンション投資は儲からない」という人がいます。火のないところに煙は立たないといわれるように、その発言の裏にはなにか理由があるはずです。

今回は、ワンルームマンション投資が儲からないといわれる理由や、儲かるためのポイントを紹介していきます。

なぜワンルームマンション投資は儲からない?赤字になる理由

なぜ手軽で利回りも良いはずのワンルームマンション投資がなぜ赤字になるのでしょうか。その根本原因をみていきましょう。

ワンルームマンション投資における本当の赤字

そもそもワンルームマンション投資が赤字になる、言い換えれば失敗してしまうとはどういう時を指すのでしょうか。

多くの場合、最終的に投資を回収するタイミング、つまりワンルームマンションを売却した際に投資に見合うリターンがトータルに得られているかどうかで判断されます。

具体的には、ワンルームマンションを購入、保有、そして売却するという投資プロセスの中で、投資したお金を全額回収した上で、利益が得られていれば黒字、そうでなければ赤字ということです。

ワンルームマンション投資はうまく売却できてこそ、投資として成功したということができます。ところが、この点は見落とされがちです。

ワンルームマンションを購入した金額を、毎月の家賃収入だけで全額回収するのは、時間がかかります。そうではなく、ある時期に良い条件で売却できてこそ、ワンルームマンションを手に入れるために投資した額を回収した上で利益を出せるというわけです。

ワンルームマンションの運用中だけでなく、投資を開始する時点で、どのように売却するかを意識しておことが必要なのです。

ワンルームマンション投資が赤字になる4つの理由

節税効果しか期待せずに、収支がマイナス

収支がマイナスにならなければ、節税の効果がありません。

最初からマイナス収支の投資物件は、節税効果がなくなったら、すぐに自己資金の持ち出しが必要な物件になってしまいます。

マイナスをなくすためには、繰り上げ返済をして返済金額を少なくする必要があります。
しかし、繰り上げ返済に使用した自己資金は、賃貸運営や売却時に、回収しなければ儲かったことになりません。

入居者退去後のリフォーム代・空室期間

常に満室とは限りません。入居者は平均で3年で退出をします。
運用中の空室率は1割で計算をしなければなりません。
通常、入居者が退去後、リフォーム・募集・契約で1っか月以上かかります。
その空室の間のローン返済、管理費などの支払いはオーナーが負担することになります。
リフォーム・設備交換費用も負担も大きくなります。

築年数による家賃、物件価格の下落

購入した物件は、古くなれば確実に家賃と価格が下がっていきます。
収支がプラスにできても、価格の値下がり分をカバーできなければトータルで儲かったことになりません。

特に新築ワンルームマンションは値下がりが大きいので、その分を回収するのは大変になります。
価格が低下するその分を、家賃収入で補いたいのですが、家賃も古くなると競争力が下がり、低下していきます。
結果、価格低下と家賃低下の2重苦になることが多くなります。

管理費・修繕積立金の上昇

ワンルームマンションの管理費等は、新築分譲時は販売がしやすくるために安くなっています。
5年10年と年数が経つと、当初の設定金額では管理運営ができなくなります。
そのため、管理費・修繕積立金の双方が値上がりになったり、一時金の徴収があったりします。
長期修繕計画書があれば、すぐに確認をしてください。
当然ですが支出が増えることになれば、手残りの金額が少なくなり儲かりません。

ワンルームマンション投資を赤字で終わらせない「損益分岐点」の考え方

ワンルームマンション投資が最終的に黒字になるか赤字になるかをシンプルに見極める方法があります。それが「損益分岐点」という考え方です。堅い言葉ですが、つまりは「損失」と「利益」の境となるラインのことです。

ワンルームマンション投資において「損益分岐点」というのは、投資した時点から含めて、最終的に売却した時のトータルのキャッシュフローがゼロになるポイントです。もちろん、通算してゼロになるのだったら、手間を考えれば銀行に預けていた方がまだ良かった、と思う人も多いと思います。それでも購入した以上、少なくとも赤字にならないラインを把握して売却タイミングを見極めることは重要です。

ワンルームマンション投資で少なくとも損をしないためには、まずは現在の月々のキャッシュフローを精査した上で、どのタイミングで売却をするかの見極めが重要です。

ワンルームマンション投資が成功する確率

伊藤幸弘(株)TOCHU
代表取締役
伊藤幸弘
以前、当社で統計を取ったところ、結局投資物件をマイナスで売ってる人が8割ぐらいでした。成功した人やトントンの人がせいぜい1~2割くらい。

ワンルームマンション投資成功の定義はトータルゲインがプラスだったかどうかです。トータルゲインがプラスで終わる人ってのは1割ぐらいしかいないんですよ。

なぜかと言うと、ほとんどの人が高く買ってしまってるんです。シミュレーションが甘くて、マイナスキャッシュフローになってしまって、それが最後まで続く。資産と思って買ったのに、不良資産になってるってことです。

これは不動産業界に対して思うことですが、不動産投資における収支のシミュレーションの定義ややり方を法律で定めた方がいいと常々思っています。

今は会社それぞれが好きなやり方でシミュレーションできるから、出費が計算されてなかったり、固定資産税とか計上されてなかったりといったとんでもないシミュレーションができあがる。家賃の値下げが考慮されてないとか、内装費の負担とかが計上されてない、35年間入居者が入れ替わらないとか、物件の価格が築年数で目減りするはずなのに、「下がりません」と説明している会社もいるんですよ。こういった不動産会社都合のシミュレーションが、みんなの失敗の原因になっているんです。

ワンルームマンション投資で成功するのはこういう人

ワンルームマンション投資はなかなかの「鬼門」ですが、もちろん成功している人もいます。その人たちはどのようにして儲けているのでしょうか。

様々な要因がありますが、最大のポイントは収支をいかに厳密に計算して投資するかです。

ワンルームマンション投資は収支計算をきちんとしている人が成功する

ワンルームマンション投資が成功するかどうかは、「どの物件を」「いくらで買うか」というスタート時の判断でその後の収支はある程度は固まっています。

厳しい話ですが、条件の悪い物件を買ってしまった後に、賃貸経営の手腕で回復させるのは至難の業です。

だからこそ、成功している人は最初の収支計算で決して妥協しません。いくらで物件を購入し、後述する実質利回りがいくらで、売却したタイミングで手元にいくら残るのか。この収支計算にリスクも見込んで物件を見極め、本当に「お得」な物件を手に入れた人がワンルームマンション投資で成功しています。

ワンルーム マンション投資で本当に見るべき「利回り」とは?

もちろん、投資をするからには誰しも収支計算はすると思います。ワンルームマンション投資の営業マンも収支を説明してくれるはずです。しかし、理論上は黒字になっていたのに実際は赤字、というケースも少なくありません。あるいは、一応黒字ではあっても1,000万円投資して毎月の利益が2,000円しかないというケースも実際にあります。

このような場合は果たして1,000万円を投じるだけの価値がある投資だったといえるのでしょうか。

月額2,000円でもお小遣い程度にはなりますが、その分自身は長期間1,000万円のローンの返済と、ワンルームマンションの空室リスクなどを一手に背負うことになります。正直なところ、月額2,000円のためにそのリスクを負うことはあまり合理的とはいえません。

そこでまずは、ワンルームマンション投資の「利回り」をなるべく詳しくチェックする必要があります。

ワンルームマンション投資の「表面利回り」と「実質利回り」の計算方法

そもそも不動産投資の利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

確認すべきなのは「実質利回り」であり、「表面利回り」は参考値程度と考えた方が良いでしょう。「表面利回り」はあくまで物件価格と賃料のみを考慮したものであって、実際の利回りは支出も考慮しなければなりません。

例えば、賃料10万円の投資用中古ワンルームマンションを2,000万円で買うとします。

表面利回りは以下の式で計算できます。

(年間の家賃収入 ÷ 物件の価格) × 100

今回の例を上の式に当てはめると以下になります。

(10万円 × 12か月 ÷ 2,000万円) ×100 = 表面利回り6%

しかし実際これだけの利益が得られるかというと、そうではありません。

ワンルームマンション自体の管理費や修繕積立金などの維持費、管理会社へ払う管理費や金利など、様々な支出が発生します。

ですから実際は、年間支出も含めて利回りを計算しなければなりません。それが「実質利回り」と呼ばれるものです。以下の計算式となります。

{(年間の家賃収入 – 年間支出) ÷ 物件価格} × 100

今回の例では、そもそも年間支出はどれくらいかかるのでしょうか。

まずはシンプルにこのワンルームマンションの運用にかかる費用を計算します。最終的には専門家に相談した方が確実ですが、目安としては以下のような費用を支出として計算します。

  • 管理会社への手数料(毎月家賃の5%前後が相場)
  • 販促費(賃貸の条件にもよりますが、いったん賃料の三か月分として考えます)
  • その他維持費(マンションの管理費、修繕積立金、固定資産税、都市計画税等。今回は月額1万円として考えます)

さらに、空室リスクを考慮します。これは物件にもよりますが、都内のすぐに埋まるような物件であれば95%前後、やや埋まりづらい物件であれば90%くらいで見ると良いでしょう。

これを実質利回りの計算式に当てはめると以下のようになります。

{(10万円 × 12か月) × 0.9 – (10万円 × 0.05 × 12 + 10万円 × 3 + 1万円 × 12)} ÷ 2,000万円 × 100=実質利回り3%

こうして計算をしてみると実質利回りは3%です。この利回りが、金利より低ければ毎月のキャッシュフローは当然赤字になります。

投資用のローンの金利は大体2~4%前後ですから、利益をあげるのは簡単ではないことがわかります。

まずは実質利回りを借入金利と比較して、これがプラスになることがワンルームマンション投資で黒字経営をするための一つの指標といえるでしょう。

ワンルームマンション投資で成功するとは。事例を紹介

伊藤幸弘(株)TOCHU
代表取締役
伊藤幸弘
これまでにお会いした本当にすごいと思ったワンルーム投資家が何人かいますが、ファミリータイプの分譲マンションのなかで建築上偶然生まれてしまったワンルームを狙っている人がいましたね。ファミリータイプのマンションが建てられる中で、間取りが分割されていくなかで、ワンルームになってしまったような物件です。そういうのを買ってる人がいましたよ。

ワンルームですので新築でも安い。1,300万円ぐらいで買って、2,100万円ぐらいで売りさばくんです。分譲マンションですので、いわゆる大手有名どころが建ててるマンションだから、設備のグレードも高いから価格も上がる。

士業の方で、本当に逆張りで安い時に買ってる人がいましたね。バブル崩壊したときにたくさん買っていた。安く買えて、実質利回りが8%と非常に良いので、ずっと持ち続けていた。

30年近く経ち、アベノミクスによって、ぐーんとマンション価格が上がったときに、たくさん持っていたそれらのマンションを一気に売却したんです。物件価格が上がったということは利回りが下がります。都内でワンルームの利回りが5%のときに7%物件の物件を売るので、当然すぐによい価格で売ることができました。

ワンルームマンション投資で成功している人は利回りしか見ていません。キャピタルゲインを期待してない。そういった視点でなければワンルームマンション投資で成功するのは難しいでしょう。

ワンルームマンションを上手に売却する方法とそのメリット

では、実際に現在キャッシュフローがマイナスである、ないしは、将来的に投資した分を回収できそうにない、ということがわかった場合は、どのようにすれば良いのでしょうか。ここで重要になるのがマンションを売却するタイミングです。

ワンルームマンション投資で儲ける人は売却するタイミングを見逃さない

保有期間にどのように物件を運用するかは、実際は管理会社に任せてしまう人がほとんどでしょう。

もちろん管理会社の選定は重要ですが、ワンルームマンション投資をする人が自身で行う判断で最も重要なものは、やはり最初の購入時の判断と、最後の売却時の判断です。この2点をうまくおさえていれば、なるべく多くの儲けを出す、あるいはなるべく損失をおさえる、ということが可能になります。

ワンルームマンション投資で最大限の儲けを出す売却タイミング

では、結局ワンルームマンションはいつ売却すべきなのでしょうか。

「そういわれても、実際には部屋がいつどれくらいで売却できるかわからないから困っている」、という人もいると思います。しかし、まず必要なのはキャッシュフローをゼロにするための売却金額、つまり損益分岐点の洗い出しことです。「今売った場合、購入した時からのトータルのキャッシュフローをゼロにするにはいくらで売却する必要があるか」を考えるのです。その価格を基準に、以下の点についても考えます。

  • 自身が希望している利益を出すには、いくらで売却する必要があるのか
  • 現在の相場でその売却価格が現実的かどうか
  • 一年後、二年後ならどうか

例えば、計算してみたところ、キャッシュフローをゼロにするための売却価格が毎年あがっていくなら、早めに売るというのも一つの選択肢になるでしょう。

また、売却価格の相場があがっている状況であっても物件が経年劣化していくスピードと比べて、どちらが速いかを見極める必要があります。

ワンルームマンションを早めに売却するメリット

儲かっていないワンルームマンション投資に早めに見切りをつける最大のメリットは、損失を最小限におさえられるということです。

また、たとえ多少の損失が出たとしても、投資用のローンを完済することで、また別の投資を始めることが可能になります。もっと良い条件の物件を購入するなり、不動産以外の投資をするなり、運用の可能性が開かれます。

現時点で売却しても赤字だから持ち続ける、という慎重論はさらに大きな損失に繋がってしまうこともあります。早めに売却をするメリットを踏まえて、判断をしてみてはいかがでしょうか。

ワンルームマンションの投資で成功する人の共通点

伊藤幸弘(株)TOCHU
代表取締役
伊藤幸弘

成功してる人は、たくさん物件見ています。毎日のようにポータルサイトを眺めていたりとか、相場感を自分で養っていくんです。私が投資家におすすめするのは、ポータルサイトで同じエリアに100日ぐらい張り付いて見続けること

例えば、神楽坂で物件買おうとしたら、神楽坂の投資物件だけをずっと見るんですよ。定点観測するんです。100日ぐらい見てれば相場がわかりますから。安い物件が出てきたら売れる。高い物件は残る。「これぐらいが相場かな?」という感覚が掴めます。

また、成功している人は、マクロの視点でみると逆張りをしています。安い時に買って、高い時に売る。これができる余裕がないとダメですね。

うまくいく人は長期投資を基本として、インカムゲインは絶対プラスで、キャピタルゲインは「プラスになったらラッキー」ぐらいで不動産投資を行っています。1,000万で買って、5年後に900万で売れれば御の字、でもインカムがプラスだから、トータルゲインはプラスだよねって感じです。

うまくいく人は、短期投資はあんまり考えていません。だって、短期でうまくいくんだったら、不動産屋に勝てないでしょ。業者に勝てるはずがないんで、そもそも短期投資は狙わない方がいいんです。

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コラム監修

コラム監修

伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント

プロフィール

2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。

専門分野

・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング

メディア掲載・業界実績

投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。

保有資格

・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人

著書・実績

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)

『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)

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