ワンルーム投資コラム

投資マンションオーナに役立つコラム

オーナーチェンジ

オーナーチェンジ物件をなぜ売る?収益物件を手放す理由とは?

オーナーチェンジ物件をなぜ売る?

収益物件をオーナーチェンジでなぜ売るのか、理由を知り、自身の投資の参考にしてください。

オーナチェンジのトラブルを防ぐチェックポイントや、売れない場合の対策についても解説をしています。

損切り、利益確定など売る目的は様々ですが、投資オーナーは是非知っておきましょう。

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オーナーチェンジ物件とは

まず、オーナーチェンジ物件の定義について詳しく見ていきましょう。

入居者がいる状態で売買される物件

オーナーチェンジ物件とは、既に入居者がいる状態で売買される収益物件のことを指します。通常の不動産売買では、物件を空室にしてから売却するのが一般的ですが、オーナーチェンジ物件の場合は、入居者がいる状態のまま新しいオーナーに引き継がれます。

また、たとえば居住用の分譲マンションに住んでいたオーナーが、一時的な転勤や事情があり住まなくなった場合、売却するのではなく賃貸で貸し出すケースがあります。そういった物件の売買でも、オーナーチェンジ物件と呼ばれるケースがあります。

入居者がいることで、物件の収益性を直接確認できるのが特徴です。ただし、入居者との関係性やトラブルの可能性など、通常の売買とは異なる注意点もあります。

賃貸借契約も引き継がれる

オーナーチェンジ物件では、入居者との賃貸借契約も新しいオーナーに引き継がれます。つまり、家賃収入や敷金、保証金などの権利義務が新しいオーナーに移ります。このため、新オーナーは物件取得後すぐに安定した収入を得ることができます。

売買の際、特に買主は引き継がれる賃貸借契約の内容をしっかりと確認することが重要です。契約期間や家賃の設定、敷金や保証金の金額など、物件の収益性に直結する情報を見落とさないようにしましょう。また、入居者とのトラブルを避けるために、契約内容の変更については慎重に検討する必要があります。

以上のように、オーナーチェンジ物件は入居者付きで売買される物件であり、賃貸借契約も引き継がれるのが特徴です。次項では、オーナーがなぜこのような物件を売却するのか、その理由について見ていきます。

なぜオーナーチェンジで売るのか、アンケートランキング

直近の成約されたオーナー約300人にアンケートをした結果、下記のような結果になりました。

オーナーチェンジで、なぜ売却したのかアンケート

(2022年 有効回答 合計158人 ※複数回答可)

1位 資産整理 75
2位 収支改善 43
3位 手間 42
4位 相場がいい37
5位 その他 18
6位 相続 2

(その他の売却の理由)
自身が居住する住宅で住宅ローンを申し込むため。
空室が出たため
10年前後で売却を考えていた
結婚をしたため
別の物件の購入

オーナーチェンジ物件の売却相談は増えている?

伊藤幸弘(株)TOCHU
代表取締役
伊藤幸弘

オーナーチェンジ物件の売却相談は、確実に増加傾向にあります。従来から需要のあるワンルームマンションや区分マンションの売買は引き続き堅調ですが、近年特に目立つのがファミリータイプの物件です。

この背景には、高齢化社会の進展が大きく影響しています。使用していないマンションを賃貸に出しているケースや、ライフスタイルの変化に伴う住み替えが増えています。

相続による物件の承継も要因です。少子化の影響により、親世代から受け継ぐ物件が増加する一方で、実際に使用する予定のない物件をどう活用するかという課題に直面する方が増えています。このような場合、即座に売却するのではなく、賃貸に出して保有し続けるという選択をされる方も少なくありません。

都心部では依然として賃貸需要が旺盛であり、空き家化を避けながら入居者を確保できる状態を維持することで、オーナーチェンジ物件としての売買市場が形成されています。つまり、投資用として購入された区分マンションで入居者がいる状態での売買もあれば、もともと居住用だった分譲マンションが賃貸物件として市場に流通しているケースも存在します。一口にオーナーチェンジ物件といっても、その成り立ちや背景は多様化していると言えるでしょう。

 

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オーナーチェンジでなぜ売るのか 8つの理由

オーナーチェンジ、つまり所有者の変更に伴う不動産売却は、様々な事情からそうせざるを得ないケースが存在します。

家族構成の変化、転勤、資金需要の発生など、物件を手放さなければならない状況に直面することがあります。また、不動産投資の観点から、より高い収益を求めてオーナーチェンジを決断するケースもあるでしょう。

収益がマイナスで損切

オーナーチェンジ物件を売る原因の半数以上がこのタイプに分類されます。月々の支払いが自己資金からの持ち出しになり、損失をこれ以上広げないために売却するケースです。たとえ売却できても、ローンが売却価格以上になってしまい追い銭が必要になることが多いでしょう。

購入時の収支シュミレーションが甘く、価格も不動産会社の言いなりで、高く買ってしまっているケースが多いです。

ワンルームマンション投資の収支の見極め 失敗の理由と売却すべきとき

利益確定

賃貸運営の収支と売買収支の合計がプラスで収益確定できる、まさに理想的なケース。

様々な要因が絡み合い相場の上がり下がりもあるので、売却タイミングの見極めはなかなか困難です。そもそもはじめに安く買わなければ、利確は難しいでしょう。

別の資産に組み替え

損をしている収益物件を売却し、ローンを新たに組み直して、別の投資不動産のアパートや1棟物件を購入したパターン。また、売却により利確した資金を元手に、株式やリートを購入するケースです。

住宅ローンのため

投資ローンがあると収入状況によっては、住宅ローンが組めない可能性があります。その場合、金融機関の勧めで、収益物件を手放すケースも出てきます。

家族の希望

マンション投資に後ろ向きの周囲の要望で売却するパターン。

例えば、結婚前の婚約者からの希望であったり、内緒ではじめたワンルームマンション購入が配偶者や家族にばれてしまったりと、対象も理由も人さまざまです。

資産整理

不動産投資を続けていくと、ライフステージの変化によって売却を迫られる場合があります。

例えば、相続対策で購入したものの「子供にいらない」といわれるケースや、定年退職によって収入がなくなり、今後ローンを抱えるリスクを憂慮してなど、物件を購入した当時と状況が変わり資産整理が必要になったことで売却に至ります。

投資意欲の減退

購入時ほどの投資熱を維持できなくなったり、レバレッジをきかせる投資ローンを多く抱えていることが心理的なストレスになったりと、モチベーションの低下も売却理由の一つです。

「古い物件を所有したくない」や「今後が面倒」など、投資意欲を減退させる理由は様々ですが、長期的かつ大きな金額が動く不動産投資の精神面に与える影響は見過ごせません。

住宅ローンを悪用した賃貸運営だった

オーナーチェンジ物件が売却される理由の一つに、住宅ローンを悪用した賃貸運営が挙げられます。本来、住宅ローンは自己居住用の住宅購入に利用するものですが、一部のオーナーが低金利の住宅ローンを利用して収益物件を購入し、賃貸運営を行っているケースがあります。また、分譲マンションを住宅ローンで購入し、事情があり住まなくなったため、賃貸に出すことで、住宅ローンを返済しながら賃貸運営を行っているケースがあります。

このような不正行為が発覚した場合、金融機関からローンの即時返済を求められることが一般的です。もし、一括で返済する資金がなければ、自己破産しなければならない可能性もあります。また、不正利用が悪質な場合は、詐欺罪などの刑事罰に問われる可能性もあります。

昨今、住宅ローンを悪用・不正利用した事件や関連した報道が頻発していることもあり、すみやかに売却しようと考えるオーナーが増えています。

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プロが語るオーナーチェック物件の売却理由

伊藤幸弘(株)TOCHU
代表取締役
伊藤幸弘

売却理由は、大きくポジティブな要因とネガティブな要因に分類できます。

ポジティブな理由として第一に挙げられるのは、投資の出口戦略としての利益確定です。物件を長期間保有していると収支の実態が不透明になるため、一定期間ごとに収益を確定させたいという投資家のニーズがあります。また、物件を現金化して別の資産クラスへ移行する、あるいはより規模の大きい物件へステップアップするための資金を確保するといった、ポートフォリオの組み替え目的での売却も見られます。

ライフプランの変更も重要な売却理由です。老人ホームへの入居資金を捻出するため、あるいは相続税対策として物件を現金化しておきたいというニーズがあります。これらは計画的な資産の流動化という観点から、前向きな売却理由と位置づけられます。

一方、ネガティブな理由としては、まず収益性の悪化が挙げられます。利回りの低下や空室の発生により運営が困難になり、保有コストばかりが増大する状況です。加えて、大規模修繕工事の実施が予定されている場合、管理費や修繕積立金の値上げを回避するために、工事前の売却を決断される方もいらっしゃいます。

入居者とのトラブルも看過できない要因です。家賃滞納が繰り返される、あるいは入居者間のトラブル対応に疲弊するといったケースが散見されます。「賃貸に出してみたが想像以上に煩雑だった」という声は決して少なくありません。水漏れやガス給湯器の故障など設備トラブルが発生するたびに対応を求められること、大手管理会社に委託していても一次対応にとどまり、最終的な意思決定は全てオーナーに委ねられるという現実に、負担を感じる方が多いのです。

特に、自己居住していたファミリータイプの分譲マンションを賃貸に転用したケースでは、「想定していた以上に手間がかかる」「確定申告の負担も大きい」といった声が目立ちます。こうした物件のオーナーの多くは住宅ローンを完済しており、余剰資産として運用している状態です。積極的な利益追求というよりも、結果的に管理の煩雑さから売却を選択するというパターンが一般的と言えます。

オーナーチェンジ物件の売却理由を確認する方法

オーナーチェンジ物件の売却理由を確認するには、物件の現地確認と不動産会社への確認が有効です。ここでは、それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

物件の現地確認をする

オーナーチェンジ物件の売却理由を確認するには、まず物件の現地確認を行うことが重要です。物件の状態や周辺環境を直接見ることで、売却理由に関する手がかりが得られる可能性があります。たとえば、物件の老朽化が進んでいたり、周辺の環境が悪化していたりする場合は、オーナーが物件の収益性に不安を感じて売却を決めた可能性があります。

現地確認の際は、建物の外観や設備の状態、周辺の環境などを詳しくチェックしましょう。また、入居者の生活の様子を観察することで、物件の管理状態や入居者とのトラブルの有無なども推測できます。

ただし、現地確認だけでは売却理由のすべてを把握することは難しいため、次に説明する不動産会社への確認も併せて行うことが重要です。

不動産会社に確認する

物件の売却理由について直接オーナーに聞くことは難しいケースがほとんどです。そのような時は、物件を仲介している不動産会社に確認してみましょう。不動産会社はオーナーとの交渉を通じて、売却理由について一定の情報を得ていることが多いです。ただし、オーナーのプライバシーに関わる内容については教えてもらえない可能性もあります。

不動産会社への確認では、物件の売却経緯や、オーナーの売却理由に関する情報を聞き出すことを目指します。また、物件の管理状況や入居者とのトラブルの有無、周辺相場との比較など、物件の収益性に関する情報も確認しておくと良いでしょう。

不動産会社から得られた情報と、現地確認で得られた情報を組み合わせることで、オーナーチェンジ物件の売却理由をある程度把握することができます。売却理由を正しく理解することは、物件の収益性やリスクを評価する上で非常に重要です。

オーナーチェンジ物件の売却理由を確認する方法について理解したところで、次項ではオーナーチェンジ物件のメリットについて詳しく見ていきます。

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オーナーチェンジ物件のメリット

オーナーチェンジ物件には、一般的な収益物件にはないメリットがあります。ここでは、そのメリットについて一つずつ詳しく解説していきます。

すぐに家賃収入が得られる

オーナーチェンジ物件の最大のメリットは、物件取得後すぐに家賃収入が得られることです。通常の収益物件は入居者を募集する必要がありますが、オーナーチェンジ物件はその手間が省けます。

物件取得後すぐに収入が得られるということは、投資回収の開始が早まることを意味します。また、入居者募集の際に発生する広告費用なども抑えられるため、初期投資を抑えることができます。

ただし、既存の入居者との関係構築や、物件の管理業務などは、オーナーチェンジ後も引き続き必要になります。スムーズな引継ぎを行うためにも、物件の現状や課題をしっかりと把握しておくことが重要です。

空室リスクを抑えられる

入居者がいない物件を購入した場合、入居者が見つかるまでは家賃収入が得られません。オーナーチェンジ物件なら、そのような空室リスクを抑えられます。

特に、入居者の入れ替わりが少ない物件や、人気のエリアに立地する物件は、空室リスクが低く、安定した収益が期待できます。また、既存の入居者は物件に満足していることが多いため、長期的な入居につながる可能性もあります。

ただし、物件の状態や設備、周辺環境などによっては、入居者が退去するリスクもあります。オーナーチェンジ物件を購入する際は、物件の魅力を十分に検討し、空室リスクを適切に評価することが重要です。

投資計画が立てやすい

既に入居者がいる物件であれば、過去の家賃履歴などから将来の収支をある程度予測しやすくなります。そのため、オーナーチェンジ物件は投資計画を立てやすいというメリットがあります。

物件の収益性を正確に把握することで、適切な投資判断を下すことができます。また、将来の修繕費用なども予測しやすくなるため、長期的な資金計画を立てることもできます。

ただし、過去の収支実績はあくまで参考情報であり、将来の収益を保証するものではありません。入居者の入れ替わりや、物件の老朽化、周辺環境の変化などによって、収益性が変動する可能性もあります。投資計画を立てる際は、こうしたリスク要因も考慮に入れておく必要があります。

オーナーチェンジ物件のメリットについて理解を深めたところで、最後に、オーナーチェンジ物件の売却を成功させるコツについて見ていきましょう。

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プロが語るオーナーチェンジ物件の売却のトラブル・注意点

伊藤幸弘(株)TOCHU
代表取締役
伊藤幸弘

オーナーチェンジ物件の売却において最も紛争化しやすいのが、引き渡し後に判明する室内の不具合に関する問題です。その不具合が引き渡し前から存在していたのか、あるいは引き渡し後に発生したのかの判断が困難であり、入居者に確認しても時期の特定が曖昧というケースが頻発しています。

水栓パッキンからの漏水、給湯設備の故障、エアコンの不調などがあります。より深刻なケースでは、雨漏りが長期間放置されていたという事例も存在します。「2年前から雨漏りが発生していたが、大雨時のみ症状が現れるため修繕のタイミングを見極められなかった」といった説明がなされても、買主としては「修繕未了」という事実が残り、深刻な紛争に発展することがあります。

このような場合、管理会社による点検と工事の実施が必要となり、費用は原則として売主負担となります。これは契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)に関わる問題であり、民法上、発覚後に売主が遡及的に責任を問われる可能性があります。

仲介業者としては、「賃貸中のため室内の実地検査が実施できず、不具合の存在を前提とした現状有姿での取引」という原則を説明します。しかし買主側からすれば、「入居者は既に不具合を報告していた可能性があり、なぜ事前に開示されなかったのか」という疑問が残ります。完全なノークレーム・ノーリターン契約の締結は法的に困難であり、仲介業者が両者の板挟みとなる構図が生じやすいのです。

入居者とのコミュニケーション不全も重大な課題です。オーナー変更の通知を送付しても、全く反応がない入居者が一定数存在します。変更通知や新たな連絡先を案内しても応答がなく、オートロックを通過して玄関ドアに書面を貼付しても連絡がないというケースは、想像以上に多く発生しています。ようやく連絡がついた際の理由が「多忙だった」というものであることも珍しくありません。

管理委託契約の解約に高額な費用が発生したり、管理会社が非協力的な対応を取ったりする事例も報告されています。さらに特殊な問題として、家賃保証会社の引き継ぎ不可という事態も発生し得ます。入居者が保証料を支払っているにもかかわらず、管理会社の変更により保証が継続できない、あるいは新管理会社の提携先に該当保証会社が含まれていないため保証が利用不可となるという、利用者視点では理解しがたい状況が生じることがあります。発生確率は低いものの、こうしたリスクが存在することは認識しておく必要があります。

収益物件のオーナーチェンジでトラブルを防ぐチェックポイント

オーナーチェンジで交渉するも契約が締結できない、契約が決まった場合でも引き渡し後に買主から費用負担を請求されてしまうなど、オーナチェンジにともなうトラブルは少なくありません。さらに、家賃の数千円の違いが利回り換算で、売買価格にすると数百万円の差を生むことも。オーナーチェンジで売買契約を結ぶ際は、細心の注意が必要です。

最新の賃貸契約書を確認

契約内容が、今までの賃料、敷金、更新料などと変わっていることがあります。賃貸管理会社に任せきりにせずに、最新の契約書を自ら確認しましょう。更新時に変更していることも多く、注意したいポイントです。

管理費等の変更予定はないか

管理組合の総会で決定する管理費・修繕積立金の変更予定は、売却前に買主に告知するべき大切な情報です。総会で値上げの議案が上程される場合にも、結果がどうなるかわかりませんが、念のため買主に通知をしておきましょう。他にも、大規模修繕工事の予定がある場合も必ず伝えてください。

賃貸管理の解約

オーナーチェンジの際に、買主が管理会社を自由に選べる権利がないとトラブルの原因になります。また、サブリース契約している場合、解約前提で売買すると契約違反の恐れがあるため注意が必要です。

管理委託契約をしっかり確認し、売買契約前に賃貸管理の解約についても話し合っておきましょう。

サブリース物件の売却と解約について解説 物件価格が20%も変わる!?

賃貸契約更新の時期をずらす

同一条件で更新するのか、退室するのか、更新の手続きはだれが行うのか、更新料は誰が収益とするのかなど、オーナーチェンジ後の当事者間の条件の調整は慎重に進めましょう。可能であれば不確定要素が大きいので、更新の時期をずらすのが賢明です。契約直後に退去の申し出があると、居住者との談合を疑われてしまいます。

設備の不具合

オーナーチェンジの場合、買取オーナーは契約前に部屋の状況の確認ができないため、契約後に隠れた設備故障や管理会社から修理の依頼があると、後々に修理費用の請求をされてしまうことがあります。事前にできるだけ部屋の状況を確認して、買主に隠さず伝えることでトラブルを防ぎましょう。

必要な修繕を売主がしないのであれば、その費用分を売買価格で調整します。

保証会社の引継ぎ

売買の前に入居者の保証会社の引継ぎ方法を確認しておきましょう。

賃貸管理会社が変わると自動的に解約になってしまい、新たな保証会社の加入が必要です。入居者の承諾がとれるか、審査に落ちないか、費用負担は誰にするかなど、調整が必要になります。

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売れないオーナーチェンジ物件の特徴

伊藤幸弘(株)TOCHU
代表取締役
伊藤幸弘

売却が極めて困難なオーナーチェンジ物件の筆頭は、家賃滞納が発生している物件です。入居者は存在するものの賃料が支払われていない状態では、オーナーチェンジ物件購入の主目的である「安定収益の確保」が達成できません。買主は購入と同時に滞納状態を承継することになり、収益が発生しないばかりか、入居者の退去手続きに時間と費用を要するというリスクを負担します。このような物件は、相当な価格調整がなされない限り、市場での成約は困難です。

次に問題となるのが、設定賃料が著しく低い物件です。オーナーチェンジ物件の購入者の大半は投資目的であるため、期待利回りが確保できない物件は選択肢から除外されます。賃料の引き上げを試みても、借地借家法による入居者保護の規定により、実現は容易ではありません。低利回り物件は投資家層からは敬遠され、リノベーション業者が退去後の再販を前提に買い取るケースはあるものの、その場合は業者仕入れ価格となるため、売却価格は市場価格を大きく下回ります。競争が制限されるため、価格の上昇は期待しにくい構造となっています。

管理状態が著しく劣悪な物件も売却困難物件の典型例です。共用部へのゴミの散乱といった極端な例は少ないものの、築年数の経過した物件や旧耐震基準の物件において、管理が十分に行き届いていないケースは存在します。現地調査を実施すると、高い空室率や入居者層の質的問題が視認できることがあります。

オーナーチェンジ物件の場合、購入検討者が現地視察を省略するケースも少なくありませんが、実際に訪問すれば状況は明白です。将来的に入居者が退去した際の新規募集の難易度を想定すると、購入判断に慎重にならざるを得ません。

不動産投資においては数値データのみで判断を下す投資家も存在しますが、「必ず現地確認を行うべき」という助言がなされるのは、まさにこうした管理状態や周辺環境を直接確認する重要性に基づいています。物件取引の経験を積むことで適正な価格感覚が養われますので、可能な限り現地確認を実施することが推奨されます。

収益物件がオーナーチェンジで売れない場合の対策

価格を安くすれば売れますが、それは最終手段にしたいと感じるでしょう。価格改定に頼らない方法を紹介します。

入居者に退室交渉

ファミリータイプなど利回りが悪くなってしまう物件に有効な手段です。賃貸更新にあわせて12〜6カ月前から交渉を開始し、立退料を払い退去に合意してもらいます。立退料の相場は家賃の6~12ヶ月分が目安です。

売却は立ち退きの正当事由にならないので注意が必要です。入居者と退室交渉をする際は、法的なトラブルを避けるために事前に弁護士と相談しましょう。

家賃値上げ

利回りが良くなれば売りやすくなります。空室の場合はAD(不動産広告)を出して家賃を高くつけることも有効でしょう。契約更新時の更新料の免除と引き換えに、月額家賃の値上げ交渉をおこなうのも一つの手です。また、サブリース契約を解除することも有効です。

数千円の月額家賃の上積みが、売却時に参考になる売買価格へ与える影響は少なくありません。

ワンルームマンション投資の利回りの計算方法

業者買取

投資家が売買価格を決定する基準は家賃利回りです。しかし、業者買取の場合、現在の利回りだけなく、退去後の物件価格も基準に入ります。売却したい物件の家賃が安い場合、売買価格が抑えられるため、業者目線で魅力的に映る可能性も。広さに比べて家賃が安くなってしまうファミリータイプの物件には、有効な選択肢といえます。

オーナーチェンジ物件を買取で売却する5つのメリット! 買取業者の選び方も紹介

安定した家賃収入を期待できるオーナーチェンジ物件を売却する理由は、人それぞれです。その一方、オーナーチェンジ時の売買トラブルを避けるために、買主に物件情報をオープンに伝えるなどの努力は欠かせません。

オーナーチェンジで売れない場合も、正しい知識やそれに基づく適切な対処法を把握することで、売れ残りを防ぐことや条件の良い売買契約を結ぶことも可能でしょう。

収益物件のオーナーチェンジの売買に迷ったら、専門知識の豊富な専門業者に相談してください。

オーナーチェンジ物件が売れない場合の対処法

伊藤幸弘(株)TOCHU
代表取締役
伊藤幸弘

不動産取引の原則として、「売却不可能な物件は存在しない」という認識が基本となります。例外的な案件は存在し得るものの、価格設定を適正化すれば、大半の物件は売却可能です。

第一の方策は、市場動向を観察しながら段階的に価格を調整していくことです。市場の反応を見極めつつ、計画的に価格を見直すことで、需要が顕在化する価格帯を発見することができます。

第二の選択肢は、不動産業者による買取です。業者が物件を取得し、その後の商品化戦略は業者の判断に委ねるという方法です。買取価格は市場流通価格を下回る傾向にありますが、売却の確実性という点では優位性があります。選択肢は限定的になりますが、適切な方向性を見出すことが重要です。

ただし、最も本質的な対策は「売却困難な状況を予防する」という観点にあります。

保有期間中から適正な賃料水準を維持し、入居者の質を確保すること。マンション全体の管理体制を堅実に維持し、長期的視点で物件価値を保全すること。築年数が50年、60年と過度に経過する前に、適切な売却時期を見極めること。これらの日常的な物件管理が、将来の売却可能性を左右します。

オーナーチェンジ物件として円滑に売却するためには、計画的な物件管理、適正賃料の維持、そして管理体制の継続的な改善が不可欠です。これらの取り組みが、将来的な売却における最大の予防策となります。万が一困難な状況に直面した場合は、早期に専門の不動産業者に相談し、買取という選択肢も含めて、実現可能な解決策を模索していくことが賢明な判断と言えるでしょう。

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コラム監修

コラム監修

伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント

プロフィール

2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。

専門分野

・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング

メディア掲載・業界実績

投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。

保有資格

・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人

著書・実績

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)

『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)

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