投資マンション失敗
20代で始めた不動産投資が失敗しがちな事例と対策方法を公開
20代という若い年代から不動産投資を始めた場合、失敗の可能性は高まるのでしょうか。
今回は、20代で不動産投資を始めた場合に陥りがちな失敗事例やその対策方法について紹介します。
目次
20代で不動産投資を始めた人が失敗に終わった事例
20代で不動産投資を始めた人の中には、賃貸経営がうまくいかずに失敗した人が珍しくありません。「30代や40代と比較した資金力不足」や「不動産投資に関する知識不足」など、失敗する要因は他の年代より多いためです。
そこで、ここでは、20代の不動産投資家が失敗しがちな事例を3つ紹介していきます。20代で不動産投資を検討しているなら、これから紹介する事例を参考にして失敗しないように対策を行うようにしましょう。
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空室リスクに対して耐えられる力が少ない
20代の方の多くが資金的な余裕がない状態で不動産投資を始めるため、空室のリスクに耐えられず失敗してしまいます。資金力がない状態で投資した物件が空室になってしまうと、家賃収入が得られずに投資ローンの返済ができない状態になってしまうためです。
例えば、ローンで投資用物件を購入しても貯蓄が1,000万円ある状態であれば、投資用物件からの家賃収入がなくなっても一定期間貯蓄を切り崩すことでローンの返済ができますが、20代で貯蓄が少なければそうはいきません。
家賃収入がなくなってしまうと、たちまち資金不足に陥り、ローンを滞納する事態になってしまいます。
こういった事態を防ぐためにも、20代の方が不動産投資を始める場合は、十分に資金的な余裕があるかを確認してからにすべきでしょう。
初期費用と与信が少ないため良い物件を買えない
20代は30代、40代と比較して与信(金融機関の評価)が少ないため、組むことができる投資ローンの金額も少なくなり、条件の良い物件が購入したくてもできないというケースが珍しくありません。
そのため、投資ローンにおける融資額の範囲内で投資用物件を探して、立地などの条件が良くない物件を購入してしまい、不動産投資に失敗してしまうのです。
したがって、投資用不動産を購入する際は価格だけで選ぶのではなく、立地や将来的な不動産価値の推移などを見極めて条件の良い物件で投資をするようにしましょう。
ちなみに、立地や不動産価値の将来を予測する場合には、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
情報 | 内容 | 調べ方 |
---|---|---|
ハザードマップ | エリアの土砂崩れや洪水による浸水、自然災害による危険性を知ることが出来る | 市区町村の役所で見ることや、国土交通省のハザードマップポータルサイトで調べられる |
人口推移 | エリアの将来の人口推移を把握することで将来的に不動産需要の有無がわかる | 都道府県や市区町村のホームページから調べることができる |
地価の推移 | 地価の推移を把握することで、今後の地価の動向を予測する | 国土交通省の公示地価から調べることができる |
周辺エリアの開発状況 | 新駅の新設などの再開発が周辺で予定されている再開発の状況 | 市区町村のホームページや、JRなどの鉄道会社のホームページから知ることが出来る |
上記の情報を不動産購入の前に集めて、想定できる将来予測を検討したうえで、投資計画を立てて勝算が高い物件を選ぶようにしましょう。
生活環境が変化することで投資にお金がまわせなくなる
20代は結婚や出産、転職など生活環境が大きく変化するライフイベントが多く、この変化によって資金的な余裕がなくなる可能性があります。
結婚や子供の誕生、転職などのさまざまな要因で、生活環境が変わります。収入が増えていっても、生活費が増えたりすることで賃貸経営に使える資金が少なくなることもあります。
そのため、不動産投資用の物件を購入した時点の状態で、投資計画を立ててしまうと生活環境の変化によって資金繰りが悪化する事態なりかねません。
そうなってしまうと不動産投資は失敗してしまい、最悪のケースでは購入した不動産が差押えられて、自己破産せざるを得ない状況に陥ってしまう可能性があります。
こういった事態を防ぐためにも、投資計画には結婚や転職などの将来的に起こる可能性があることを考え、変化を想定して計画をたてるようにしましょう。
20代の不動産投資にはパートナーと事前対策が重要
20代の方が不動産投資を成功させるためには、賃貸管理会社との関係や事前の対策が非常に重要になります。さきほど説明したように、20代の方は資金不足や知識不足であるケースが多いため、賃貸管理会社と緻密な投資計画を立てる必要があるためです。
そのため、ここでは、20代が不動産投資をする際に行うべき事前対策について解説していきます。20代で不動産投資を検討している人は参考にしてみてください。
満室経営に導いてくれる賃貸管理会社はあるか
不動産投資を成功させるためには、満室経営に導いてくれる管理会社を見つけることが重要になります。
20代の不動産投資家は資金的な体力が乏しいため、空室の期間を可能な限り短くする必要があるためです。そのため、入居者募集を行なってくれる管理会社が持つノウハウの有無が成功を左右します。
では、どうすれば満室経営に導いてくれる管理会社を見つけることができるのでしょうか?
それは以下の4つのポイントを確認することで見つけることが可能です。
- 自分の物件タイプの実績が豊富な会社を選ぶ
- 信頼出来る担当者がある会社を選ぶ
- 管理体制が整っている会社を選ぶ
- 管理手数料だけで管理会社を選ばない
上記のポイントを押さえて管理会社を選ぶことで、信頼性の高い管理会社を選ぶことができます。
空室や設備の更新ができるだけの現預金を持つこと
20代の方が不動産投資に成功するためには、空室や設備の更新ができるだけの現預金を持っておくことが重要になります。
不動産投資は、建物の老朽化などで設備の修繕や更新をする必要があるうえに、空室で家賃収入が得られないなどの不測の事態が発生するためです。仮に、資金に余裕がないと、設備の修繕や不測の事態が発生した際に対応できません。
投資用物件の設備が更新できないと、入居者希望者からの印象が悪くなり、入居者が集まりにくくなってしまいます。
こういった事態を防ぐためにも、不動産投資の運用するための現預金を確保しておくことは重要です。
もしも予定通りいかないなら損切りも考える
もしも予定通りに不動産投資がいっていないなら、不動産を売却して損切りすることを検討しておくことも重要になります。年数が経過するほど不動産価値が下がっていくうえに、維持費もかかるためです。
早めに見切って不動産を売却することで、不動産投資で損失が出た場合でも、早めに売却することで損失を少なくできます。
このため、投資計画を立てる際は、損切りを含めた出口戦略を考えておくようにしてください。
不動産投資を止めるならば早い決断が重要
不動産投資が止める場合は、早めに不動産投資を止める決断をする必要があります。決断をせずに不動産投資を続けてしまうことで、損失が大きくなったり、利益を損なう可能性があるためです。
例えば、立地が良くない不動産を購入してしまった場合は、今後も立地が良くなる可能性は低く、入居者需要が低下していきます。
このため、現状不動産投資で止めどきか悩んでいる場合は、迅速かつ正確に状況を見極めて、不動産投資をやめることを検討しましょう。
経験豊富で対応の早い不動産会社を選ぼう
投資用不動産を売却する場合は、短期間で投資用不動産が売却できる経験豊富で対応の早い不動産会社を選ぶようにしてください。
そういった不動産会社を選ぶことで、不動産を短期間で高く売却できる可能性があります。
不動産会社のホームページを確認することで、実績は確認できるので、経験豊富で対応の早い不動産会社を選ぶようにしましょう。
あなたのマンション・アパートの価格が分かる
コラム監修
伊藤幸弘
資格
宅地建物取引主任者・賃貸不動産経営管理士・FP技能士・公認 不動産コンサルティングマスター・投資不動産取引士・競売不動産取扱主任者・日本不動産仲裁機構ADR調停人
書籍
『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』
『マンション投資IQアップの法則 ~なんとなく投資用マンションを所有している君へ~』
プロフィール
2002年から中古投資マンションを専門に取引を行う。
2014年より株式会社TOCHU(とうちゅう)を設立し現在にいたる。