
現在の中古ワンルームマンションの売れ筋を見ると、立地や設備などに、共通する人気の条件がいくつかあることがわかります。
以下、その条件を紹介します。
人気の条件により価格が変動する
今後、少子高齢化により、賃貸の競争は以前に増して激しくなり、安全にマンション運営を続けていくには、物件の人気がなければなりません。また、投資ワンルームマンションは、家賃収入を目的に売買されるので、物件の人気があるかどうかは、家賃利回りと価格にも大きな影響があります。
そして、中古で売買する際に、買主の方がローンを組む場合の、物件評価額などにも大きく影響がでます。
金融機関によっては、人気の条件が整わない、中古物件は融資対象から外すなど、あらかじめ不動産会社に提示してきます。融資対象からはずれた物件は、自己資金で購入できる方を探さなければなりません。必然的に、購入される方が限られるので、高く売れる可能性が少なくなります。これから、売却をお考えのオーナーさまは確認をして、価格の設定などの参考にしてください。
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投資マンションの、高く売れる条件とは
駅から徒歩 10分以内(今後は5分以内が求められる可能性も)
立地が駅から近い=徒歩 10 分以内であることは重要な要素です。
通勤・通学や、日々の利便性に大きく関わるため、いくら内装や設備が素晴らしい物件でも、駅から遠いだけで、入居者の検索条件から外れ、問い合わせが入らないこともあります。
そうなると、賃料を下げて競争力を持たせるくらいしか、対策がなくなってしまいます。今後の空室率の上昇を考えると、駅から徒歩5分以内の物件のほうが理想的です。
駅からの距離が売却価格に与える影響
オートロックで防犯対策がしっかりしている
今や、オートロックは標準装備されている物件が一般的になりました。とくに一人暮らしの独身女性は安心安全を求める時代です。
TVモニター付のオートロックであることも、来訪者を目視で確認ができるので人気です。マンション全体の作りが、防犯対策がしっかりしており、安心して生活できる配慮がされているかが大切です。
バスとトイレが別
3点式ユニット(ビジネスホテルのようにバスとトイレが一緒になっている様式)は、入居者に人気がありません。
特に若い女性の方は、水回りの清潔感とゆとりは、部屋探しの条件になっています。また、賃貸アパートなどにありがちな、屋外洗濯機も人気がありません。室内に洗濯機専用置場があることで、気兼ねなく洗濯ができ、ストレスがありません。
バストイレのセパレートやオートロックなど、物件設備と価格の関連性
十分な広さ
バブル期の物件は14~16㎡が中心で、荷物を入れると居住スペースが狭く、あまり入居者のことを考えて作られていませんでした。平成10年以降の物件では、20㎡以上と広くなってきています。さらに平成20年以降には25~35㎡でコンパクトタイプと呼ばれる、ホテルの部屋のような広さの物件も増えてきました。
これは、付加価値を付けないと競争力がなく、賃貸の入居者探しも、販売もしづらくなってきたという、時代背景があります。
部屋の広さも価格に影響する?
総戸数が30戸以上
マンション全体のメンテナンスコストは、総戸数が大きいほど、スケールメリットがあります。特に築年数が経った、中古ワンルームマンションになると、修繕積立金などが大幅に値上げになり、影響を受けるケースが多くなります。
そのため、購入される方も、戸数が少ないと将来の費用の増加を不安に感じる方が多くなります。マンションの管理を買う時代です。
管理がしっかりしていると資産価値が下がらずに、中古で売る時に高額で取引されます。当然ですが、修繕積立金が潤沢な物件の方が、清掃等のメンテナンスが行き届いています。
マンションの戸数も価格に影響を与える
築年数が25年以内
築年数が古い物件は、入居者から敬遠されます。特に投資マンションは、若年者の入居者が多いので、物件の見た目やグレードも、比較検討されます。
古くなるほど、物件の競争力がなくなっていきます。
そして、法定対応年数に対して、物件の残存年数が少なくなると、買主の方が、ローンの借り入れできる期間が短くなります。これにより、月々の返済金額が上がるために、利回りが高くないと売れなくなり、取引できる物件価格が下がります。
また、大規模修繕工事に対する、修繕積立金の値上げ改定など、投資マンションオーナーにとって不利なイベントが発生することがあります。
築年数が25年以内の物件であれば、上記のリスクを大きく感じる買主が少ないので、人気があります。購入する物件を探すときに、築年数が何年以内と設定される方が多いのです。
以上、高値で売却できる、現在人気の投資ワンルームマンションの条件をまとめました。
物件オーナーは所有している物件が、人気の条件を満たすのかどうか、確認をしてください。現在お持ちの物件が、これらの条件に当てはまらない方は、買い替えも視野に入れた早期の売却を検討するのも1つの手だと思います。資産の見直しをしていただきたいです。
代表取締役伊藤幸弘
まず金利が低い時期は高く売却できるタイミングです。金利が低いと利回りも低くなるので、物件価格が高くなりやすい傾向があります。次に株価が高い時期です。これは経済が活発に動いている証拠で、様々な投資にお金が回っているということです。さらに取引件数が増えているときも好条件です。これらの条件が揃うと、良い金額になりやすいですね。
また、現在は都心部の家賃が上昇傾向にあるので、入居者が入れ替わるたびに家賃が上がっていく状況であれば、高く売れるチャンスです。家賃と物件価格には相関関係があります。買主は取得できる家賃収入で月々の返済額や手取り利益を計算するので、家賃が高いほど高い物件価格でも収支が合うという計算になります。
逆に避けるべきタイミングは、金利が大幅に上昇したときです。買い手が減り、競争が少なくなります。利回りを高くしないと取引が成立しなくなるため、物件価格を下げざるを得なくなります。さらに経済全体が停滞していると、株価も下がり、不動産投資をする人も減少します。
2000年代のリーマンショック時には「こんな時に不動産を買う人はいない」と言われ、市場が完全に停滞しました。半年ほど取引がなく、開店休業状態だったほどです。ですから、景気後退期は売り時ではありません。マインドが冷え込んでいる状態では新しい投資に踏み切る人が少なくなるのです。