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投資用マンションの減価償却の仕組みとは?不動産投資における節税効果や計算方法を解説

投資マンションの減価償却について

不動産投資でマンションを購入した方の中には、「税金の負担を軽減したいが、減価償却の仕組みが分からない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。投資用マンションで得た収入は、減価償却を活用することで税負担を軽減できます。

投資用マンションの減価償却の仕組みや節税効果、計算方法を解説します。賢く節税するためのポイントも解説しているため、投資用マンションをお持ちの方はぜひ参考にしてください。

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投資用マンションの減価償却とは?

購入した投資用マンションで得た家賃収入にかかる税金は、減価償却を使うことで抑えられます。まずは、減価償却の仕組みを理解しましょう。

減価償却とは何か

減価償却とは、時間の経過とともに価値が減少する資産の購入費用を、複数年に分けて経費計上する仕組みのことです。

多くの場合、経費は購入した年に一括計上しますが、固定資産については例外となります。使用期間が長く価格が高額な建物や工具、家具、機械の購入費用を経費に一括計上してしまうと、赤字を生んでしまったり、事業の収益を正確に把握できなかったりするためです。減価償却はこうした極端な赤字を避けつつ、安定した経営を維持するために実施します。

投資用マンションの減価償却の対象は「建物部分」と「建物に付随している設備」のみ

投資用マンションの減価償却で対象となるのは、建物部分と建物に付随している設備のみです。つまり、建物の土地部分は対象にはなりません。

土地部分が対象外なのは、土地は価値が減少しない資産と見なされているためです。そのため、投資用マンションを減価償却する際は、土地代を差し引いた建物購入費で計上する必要があります。

減価償却の計算に必要なのは、建物の購入価格・耐用年数・築年数

減価償却の計算に必要なのは、以下の3つです。

  • 建物の購入価格
  • 耐用年数
  • 築年数

耐用年数とは、建物の種類や構造によって法的に定められている使用期間を指します。住宅として使用している建物の耐用年数は、以下のように定められています。

建物の造り 耐用年数
木造・合成樹脂造り 22年
木骨モルタル造り 20年
鉄骨鉄筋コンクリート造り

鉄筋コンクリート造り

47年
れんが造り

石造り

ブロック造り

38年
金属造り 骨格材の肉厚4mm以上:34年

3mm以上4mm以下のもの:27年

3mm以下のもの:19年

参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表

このように建物がどのような素材でできているのかによって、耐用年数が異なります。次項で、実際の計算方法を確認してみましょう。

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投資用マンションの減価償却費は、定額法・定率法・簡便法で計算する

投資用マンションの減価償却費は、以下の3つの方法で計算します。

  • 定額法:毎年同じ金額を減価償却費として計上する
  • 定率法:これまでの減価償却費に一定率を掛けて計算する
  • 簡便法:中古マンションを購入した際に用いる

定額法:毎年同じ金額を経費として計上する

定額法とは、建物の購入費用を耐用年数にわたって均等に分割し、毎年一定の金額を減価償却費として計上する方法です。計算がシンプルで各年度の経費額が一定であるため、多くの場面で活用されています。

定額法で減価償却費を求める際は、以下の計算式に当てはめて算出します。

建物の購入価格 × 定額法の償却率 = 償却費の限度額

定額法の償却率は、国税庁の「減価償却資産の償却率等表」によって定められています。ここでは、以下の条件を設けて実際の償却費を計算してみましょう。

  • 建物の購入価格:3,000万円
  • 耐用年数:22年

耐用年数が22年の建物の償却率は、0.046です。計算式は以下の通りです。

3,000万円×0.046=138万円

従って、毎年138万円を22年にわたって経費として計上します。

参考:国税庁「減価償却資産の償却率等表

定率法:これまでの減価償却費に一定率を掛けて計算する

定率法とは、購入価格からこれまでの減価償却費を引いた価格に一定の償却率を掛けて、毎年の減価償却費を計算する方法です。定率法は2016年3月31日以前に取得した建物附属設備にのみ適用が可能です。

計算式は以下の通りです。

(建物附属設備の価格 – これまでの減価償却費)× 定率法の償却率

定率法の償却率は、国税庁が耐用年数と建物の取得年数に応じて定めています。たとえば、2012年4月1日以降に取得した建物附属設備の購入価格が5,000万円、耐用年数が22年の場合の償却率は、0.091です。これを基に、1年目と2年目の減価償却費を求めてみましょう。

  • 1年目の償却額:5,000万円 × 0.091 = 455万円
  • 2年目の償却額:(5,000万円 – 455万円)× 0.091 = 413万5,950円

このように初年度の経費計上額は多くなりますが、年々償却費が減っていきます。

売却時の減価償却と譲渡所得の計算方法

簡便法:中古マンションを購入した際に用いる

簡便法は、中古マンションを投資用で購入した場合に用いる計算方法です。この方法では、法定耐用年数を超えているか超えていないかで減価償却の期間(耐用年数)が異なります。具体的な計算方法は、以下の2通りです。

  • 法定耐用年数を超えていない:(法定耐用年数 – 経過年数)+ 経過年数 × 20%
  • 法定耐用年数を超えている:法定耐用年数 × 20%

たとえば、法定耐用年数が22年の建物を築10年で購入した場合、新たな耐用年数は以下のように計算されます。

  • 22年 – 10年 = 12年
  • 10 × 20% = 2年
  • 12年 + 2年 = 14年

従って、減価償却する際は耐用年数14年として計算します。

参考:国税庁「No.5404 中古資産の耐用年数

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投資用マンションの減価償却が節税になる理由

投資用マンションの減価償却が節税になるのは、経費が多いほど課税所得が少なくなるためです。課税所得は収入から経費を差し引いた額で算出されるため、経費を多くすれば税負担も軽減できます。

また損益通算で節税が期待できるのもポイントです。たとえば、年収1,000万円の会社員が不動産投資で-200万円の赤字になった場合、課税所得は1,000万円から200万円を差し引いた800万円になります。

このように経費の割合を多くしたり、不動産投資に伴う赤字を活用したりすることで節税につながります。

投資用マンションの減価償却で賢く節税するためには

投資用マンションの減価償却の節税効果を高めるためにも、以下のポイントを抑えましょう。

  • 木造建築を選ぶ
  • 新築区分マンションは慎重に検討する
  • 譲渡は所有期間が5年を超えてからにする

木造建築を選ぶ

木造建築の法定耐用年数は、鉄筋コンクリート造やれんが造などの建物に比べると耐用年数が短いです。そのため、購入価格が同じ建物で比較した場合、ほかの建築方法の建物よりも木造建築のほうが、1年で計上できる減価償却費が高くなります。

また木造建築の投資マンションを選ぶときは、築年数にも注目するとよいでしょう。簡便法などの計算方法を用いる場合、経過年数を考慮して残りの耐用年数を計算するため、年ごとの償却費が変動する可能性があります。

新築区分マンションは慎重に検討する

投資用に新築区分マンションを購入する際は、リスクと手取り額のバランスを慎重に検討する必要があります。

新築区分マンションは法定耐用年数が長く、減価償却費を大きくしにくいです。そのため、税金の支払いをできる限り抑えたいと考えている場合は、新築区分マンションは避けたほうがよいでしょう。

新築区分マンションは、初年度は登記費用や金融機関手数料などを経費計上できるため、一定の節税効果が見込めます。しかし、これらの諸経費は一度きりで翌年以降は計上できません。結果として、収益性が低下する可能性があります。

譲渡は所有期間が5年を超えてからにする

投資用マンションを譲渡する際は、所有期間が5年を超えてからにするのがおすすめです。理由は、所有期間が5年以下の場合に適用される短期譲渡所得と、5年を超えた場合に適用される長期譲渡所得で課税率が異なるためです。

それぞれの課税率は、以下のように定められています。

  • 短期譲渡所得(5年以下):所得税30%・住民税9%
  • 長期譲渡所得(5年以上):所得税15%・住民税5%

このように、譲渡形態が短期か長期かによって税金額も大きく変動します。

いつ譲渡するか慎重に見極め、所有期間に応じたタイミングで売却するとよいでしょう。

※参考:国税庁「土地や建物を売ったとき

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コラム監修

コラム監修

伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント

プロフィール

2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。

専門分野

・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング

メディア掲載・業界実績

投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。

保有資格

・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人

著書・実績

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)

『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)

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