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オーナーチェンジ物件を高く売るには?押さえておきたいポイントや注意点を解説

高くジャンプする人

 

保有している投資用の物件を販売する方法の1つが、オーナーチェンジでの売却です。今回は、オーナーチェンジ物件を高く売るポイントや注意点についてご紹介します。

 

オーナーチェンジ物件の売却とは

 

入居者が居住した状態のまま物件を売買することを「オーナーチェンジ」と呼びます。購入者は、売買契約を締結すると、入居者から家賃を受け取る権利が得られるようになります。一方、売主(前所有者)が入居者に対して負っていた敷金の返還義務や、建物の修繕責任など、賃貸にかかわる条件もすべて引き継がれます。

 

オーナーチェンジ物件を高く売る方法

 

家賃を高くする

高値で物件を売るには、マンションの価値を高めることが必要です。物件の利回りが良ければ、価値のあるマンションと見なされ、高値で売れる可能性が上がります。将来的に売却を検討している場合には、家賃を上げるチャンスを見逃さないことが大切です。賃貸契約の更新時や、新たに入居者を募集するタイミングなどで、家賃の値上げができるか検討してみましょう。

 

賃貸中に売却する

空室は不確実要素と見なされ、買い手から敬遠される傾向にあります。前述のとおり、家賃は高いに越したことはありませんが、なるべく入居者がいる状態で売却することを心がけましょう。空室期間が長くなり、焦って安く入居者を付けてしまうのは、利回りが低下するので最も避けたいです。

 

専門会社に依頼する

オーナーチェンジ物件は特殊な取引形態であるため、専門的にこの形態を取り扱う不動産会社に依頼しましょう。実績の少ない不動産会社は、見込み客もあまり抱えていません。そうなれば、価格交渉で良い条件を引き出すことは難しくなります。

 

適切な価格で売り出す

売却にあたって非常に重要な情報が、相場価格です。まずはこの情報収集をしっかりと行いましょう。その上で、価格交渉があることを見据えて、相場価格より1割程度高く売り出すのです。「高く売りたい」と、相場からかけ離れた金額で売り出したとしても、買い手を見つけることは困難でしょう。逆に相場を把握しないまま大幅に安い金額で売ってしまい、損をするという可能性もあります。

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オーナーチェンジ物件の査定方法

 

収益還元法

 

直接還元法

収益還元法とは、物件が将来的に生み出す価値を算出し、それをもとに物件の価格を評価する方法です。収益還元法はさらに2種類に分類することができます。

1つ目が直接還元法で、投資期待利回りから逆算する方法です。

 

DCF法

もう1つの方法がDCF法です。これは、投資期待利回りを定め、予想収入と復帰価格の現在価値を割引率から複利現価率を利用し正味現在価値を求めます。いくらで投資するのか適切か判断します。

 

原価法

アパートなど、1棟の査定に利用する方法です。土地価格は路線価等から算出し、建物価格は積算価格から算出します。

建物価格は、国土交通省が定める「建築統計年報」の建物の標準的な建築価額表に基づき、新築からの経過年数に応じ減少して計算します。

 

事例比較法

売却しようとする物件と条件が似ている物件の取引から、価格を推測する方法です。価格、築年数、広さ、家賃、立地などの条件で類似物件を選びます。まったく同じ物件はありませんが、類似物件に加減点して価格を調整します。

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オーナーチェンジで高く売れる条件

 

駅近好立地

何と言っても駅から10分以内の物件は人気が高く、高値で売れる傾向にあります。また、人口が多く、将来的にも減少しないと見込まれるエリアは条件が良いと考えられます。東京都であれば、環状七号線の内側のエリアなどは高値で売れる可能性が高いでしょう。

 

設備が充実している

設備が充実している物件であれば、賃貸競争力があり、収益性も高いと考えられます。特に人気のある設備は、オートロック、エレベーター、宅配ボックス、BT別、自転車置き場、駐車場などです。

 

総戸数は多い方が良い

区分マンションの場合、20戸以上ある物件は高値で売れる傾向にあります。管理修繕が行き届いていることが多いためです。戸数の少ない物件の場合、修繕積立金が貯まりづらく、スケールメリットがないことから管理費が割高になってしまうため、運営純収益が良くないことが多いのです。

 

ローンを組みやすい

築浅で金融機関の査定が高い物件は、購入希望者が多く、高値で売りやすいと言えます。旧耐震基準の物件や、検査済証がない既存不適格建築物は、良い価格で売ることは困難です。

 

オーナーチェンジ物件を売却する際の注意点

 

賃貸管理の解約に違約金が発生する

違約金は契約書に定められています。売却前にしっかりと契約書を確認しておきましょう。高い場合は、家賃の6か月分が必要になることもあります。一方、違約金が発生しない契約もあります。

 

自分で住みたいと考える買い手には売れない

物件の入居者は、借地借家法で保護される立場であるため、合意もないのにオーナー都合で退去させることはできません。買い手候補が自分で物件に住みたいと考えていたとしても、現在の入居者に退去してもらうことはできないのです。また、ローンを組む場合は住宅ローンではなく投資用ローンとなる点にも注意しましょう。

 

利回りだけでは売れない

利回りの良さだけでは、高値で売れるとは限りません。立地が悪いエリアなど、近隣に空室が多い場合はリスクと判断され、買い手候補がなかなか見つからないこともあります。賃料は現状の相場で計算しましょう。

 

広い部屋は利回りが悪くなる

家賃は物件の面積に正比例するわけではないため、部屋が広くなるほど利回りは下がります。このため、ファミリータイプのマンションなどは利回りが低いことが多く、高値での売却が難しいこともあります。

 

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コラム監修

コラム監修

伊藤幸弘

資格

宅地建物取引主任者・賃貸不動産経営管理士・FP技能士・公認 不動産コンサルティングマスター・投資不動産取引士・競売不動産取扱主任者・日本不動産仲裁機構ADR調停人

書籍

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』


『マンション投資IQアップの法則 ~なんとなく投資用マンションを所有している君へ~』

プロフィール

2002年から中古投資マンションを専門に取引を行う。
2014年より株式会社TOCHU(とうちゅう)を設立し現在にいたる。

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