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オーナーチェンジで賃貸借契約書の原本は必要!?
賃貸契約の確認すべきポイント

入居者がいる状態で、物件を所有するオーナーだけを変更する「オーナーチェンジ」。契約直後から家賃収入が見込めるなどのメリットがあり、取引数も多い不動産売買取引です。
当社にも、オーナーチェンジについて多くの相談が寄せられています。その中でも多い質問に、賃貸借契約書の取り扱いについての疑問があります。
今回は、「オーナーチェンジで賃貸借契約書の原本を、渡す必要がある?」、「原本がない場合には、どうすればいい?」など、オーナーチェンジの際に知っておきたい賃貸借契約書の取り扱いや、確認すべきポイントについて解説しています。
目次
オーナーチェンジで賃貸借契約書の原本を渡すのが基本
オーナーチェンジで不動産を引き継いだ新オーナーは、旧オーナーが持っていた権利と義務をそのまま継承します。基本的には原本の引渡しを受け、内容に相違がないか確認してください。
入居者が契約内容の改変を行っていた場合、原本が手元にない状態では、その改変を証明する手段がありません。入居者との後々のトラブルを防ぐ意味でも、原本を受け取ることをお勧めします。
また、賃貸契約時の重要事項説明書や室内現状報告書なども、保管があれば受領しておいてください。退去時にスムーズに確認ができます。
賃貸借契約書の原本が無い場合
賃貸借契約書の原本を売主から受け取ることが理想ですが、売主側が原本を紛失している状況も想定されます。しかし、その場合の対処法はありますので、安心してください。
賃貸契約書のコピーを確認する
賃貸借契約書の原本を紛失した際の対処法の一つが、賃貸管理会社からコピーを入手することです。賃貸管理の不動産会社には、取引した不動産の賃貸借契約書を保管する義務があります。
賃貸管理会社から入手できなければ、入居者に事情を説明して、コピーをさせてもらいましょう。借主側に入居を続けていく意思があれば、協力してもらえます。その際には、オーナーチェンジで従前の契約内容を引き継ぐという、継承合意書も一緒に取り交わしてください。
賃貸借契約書を巻き直しする
「賃貸借契約書の原本のコピーができなかった」、「そもそも賃貸借契約書が存在しない」場合には、新たに賃貸契約書を巻き直しましょう。
例えば、「身内に部屋を賃貸していた」、「自宅を売却し、その買主と新たに賃貸借契約を結んで、売却した自宅に住み続ける『リースバック』」などの例が該当します。
契約始期は入居者と合意して決めてください。敷金や更新料など後々トラブルにならないように確認をして、オーナーチェンジの時に巻き直します。
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賃貸借契約書の確認すべきポイント
賃貸借契約書には、売主と借主両方で合意を交わした詳しい契約内容が、文章として記録されています。関係者間の口頭のやり取りだけでは、思い込みや勘違いで、契約内容を間違えて把握している可能性もあります。
後のトラブルに発展する事態を防ぐためにも、賃貸借契約書を手に入れたら、まず確認したいポイントを詳しく紹介します。
月額賃料
最初に確認したい点が、入居者が払うべき賃貸や共益費などの月額料金についてです。他にも、「送金手数料などの負担をどちらが行うのか」など、細かいお金のやり取りについての取り決めも、必ずチェックしてください。
契約の期間
一般的な契約期間であれば、通常2年更新です。契約によっては、更新がない定期賃貸借で契約しているケースもあるので、契約の残存年数と共に確認してください。
更新料
更新の際の更新手数料の金額や、保証会社の更新についての取り決めなども確認しておきましょう。
敷金(保証金)
家賃の1ヶ月分など、入居時の預け入れ金の額も確認してください。保証金の場合、退去時に償却になるケースもあります。
クリーニング費用として預け入れしているものも、名目が異なりますが同じ扱いです。退去時に入居者への清算が必要になるので、売主から買主に確実に引継ぎましょう。
特約
賃貸借契約書には、入居者と特別に交わした契約事項が記載されている場合も。「ペットの飼育」などの特別な取り決めが該当します。そのような契約内容も確認して、しっかりと継承をしないとトラブルの原因になります。
入居者の確認
現地に赴いて、賃貸借契約書の名義と入居者の名前が一致するか確認することも大切です。実際は、「別の人が部屋を使用している」、「契約者が別の第三者に又貸ししている」などのケースの場合、後々問題に発展することも考えられます。
入居申込書などで勤務先を確認するなど、相手側に不快な思いをさせないように配慮しながら、慎重に確認しましょう。
オーナーチェンジでの不動産取引でも、賃貸借契約書の原本は必要です。後々のトラブルを防ぐためにも、賃貸借契約書の原本、もしくはコピーなど、契約内容がしっかり確認できる書類を受け取りましょう。その上で、契約内容を正確に把握するために、賃貸借契約書を自分の目で確認しておくことも重要です。
他にもオーナーチェンジについて疑問がある場合は、不動産投資に詳しい専門会社に相談することをお勧めします。
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コラム監修
伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント
プロフィール
2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。
専門分野
・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング
メディア掲載・業界実績
投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。
保有資格
・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人
著書・実績
『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)
『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)




