投資マンション売却
ワンルームマンションが売れない8つの理由。売却を成功させるポイント
所有するワンルームマンションがなかなか売れなければ、仲介してくれる不動産会社を変えるべきなのか、それとも売却希望金額を下げるべきなのか、どのような対処が正しいのか迷うことがあるでしょう。
そもそも、お持ちのワンルームマンションはなぜ売れないのでしょうか。今回は、売却を成功させるために押さえておくべきポイントを紹介します。
目次
ワンルームマンション売却の基本をおさらい
まずはマンション売却の基本的な事項をお伝えします。
ワンルームマンション売却の流れ
マンションを売却するときは、不動産事業者に仲介してもらい第三者に売却するケースと、不動産事業者に直接買い取ってもらうケースがあります。
一般的な売買仲介の場合は、次の順序で進みます。
- 不動産事業者に売却査定を依頼
- 査定結果が出る
- 売出価格を決定
- 売り出し
- 買い手が見つかる
- 必要に応じて価格や諸条件を交渉する
- 売主と買主が合意する
- 契約締結・手付金授受(基本的に同日に行います)
- 決済・引き渡し(基本的に同日に行います)
買取の場合は、査定結果に合意したらすぐに買い取ってもらうことができます。買取の方が簡単そうにみえるかもしれませんが、不動産事業者は再販売のために様々なリスクを負うため、仲介よりも2~3割ほど価格が下がるのが一般的です。
売出価格の決め方
不動産事業者から査定結果の提示やその根拠が説明されるため、それをふまえ、売主の希望を考慮して売出価格を決めます。
不動産事業者が投資用マンション価格査定を行う際は、収益還元法や売買事例比較法などを用います。
収益還元法とは、年間の家賃を期待利回りで割り戻して不動産価値を評価する方法です。期待利回りは地域の特性や市況によって変わります。
売買事例比較法とは、その名の通り実際の売買事例を元に不動産価値を評価する方法です。似たような物件の取引価格を調べ、築年数や立地などの相違点を調整することでより正確な評価に近づけます。
売却にかかる費用と税金
売買仲介の場合、取引には諸費用がかかります。特に大きいのが仲介手数料で、物件価格✕3%+6万円に消費税が加算されます。
他にも契約にかかる印紙税や名義変更登記にかかる司法書士報酬など、数万円ほどの費用がかかります。
売却して利益が出た場合、金額に応じて所得税や住民税がかかります。
税率は所有期間が売却した年の1月1日時点で5年以下の場合は39.63%、5年超の場合は20.315%です。利益の算定にあたっては経年劣化分や諸費用も考慮します。
ワンルームマンションを簡単に売却できない8つの理由
価格と諸条件の折り合いがつけば、売却はスムーズに進みます。しかしワンルームマンションの場合、次のような理由で時間がかかることも少なくありません。
価格設定を誤っているから
売却するなら、少しでも高く買ってもらいたいものです。ワンルームマンション投資が上手くいかなかった場合はなおさらです。しかし、市場価格から乖離した金額で買い手がつくことは、ほとんどありません。
たとえ購入価格と不動産事業者から提示された査定額に大きな差があっても、なぜそうなるのかを把握し、納得したうえで価格を設定すると良いでしょう。
当然ですが、同じ駅・エリアで類似物件の売り出し価格の影響をうけます。ライバルより高かったり、利回りが悪かったりすると売れません。
長期で売れ残っている物件があると、その価格は相場で高いと判断されていることになるので、価格を下げて売り出さないと、買主からの問い合わせが入りません。
販路が細いから
市場が狭いことや、依頼する不動産事業者を間違えていることが、売れない理由かもしれません。
ワンルームマンションは、投資目的で購入することが多い物件タイプです。そのため、投資家という限られた市場の中から相手を見つけなければならないことが、売却しづらい理由の1つです。
また、投資用ワンルームマンションは規模が小さいため、一部の大手不動産会社は積極的に扱いません。そのため、円滑に売りたいのであれば、投資用ワンルームマンションに強い専門の事業者を選ばなければ、なかなか良い買い手を見つけてもらうことができないこともあるのです。
コモディティ化しているから
コモディティ化とは、似たような商品が並び、価格以外の点における差別化が難しくなることをいいます。
ワンルームマンションは、不動産のなかでもコモディティ化しやすい商品です。工費を抑えるため、多くの場合は建物内の部屋は全て同じ間取り・同じ仕様です。借りる人は若いサラリーマンが多く、会社への通勤時間を主な条件として決めることが多いため、立地にも大差がありません。
一般的なワンルームマンションは、中古物件を買おうとしているマンション投資家にとってどれも似たり寄ったりで、購入する際の決め手に欠けると思う人も多いのです。
ローンが承認されない物件
「築年数」・「駅距離」・「広さ」・「賃貸内容」など、融資条件に当てはまらないとローンが組めず買主は購入できません。
金融機関によっては、築古、駅距離10分以上、20平米以下の物件は、賃貸競争力がなく、将来的にマンション経営にリスクが高いと判断し、取扱しない物件もあります。
ローンを使う方が9割近いため買主が少なくなります。キャッシュを用意できる方を限定して探すことになり、売れなくなります。
実質利回りが悪い
相場に売り出し価格を合わせても、実質利回りが悪いと買主は月々のローンと比べて持ち出しが出てしまい、購入の候補から外れてしまいます。
物件が古くなると、家賃が値下がり、管理費、修繕積立金が値上げになり、実質利回りが低下します。価格条件に大きな影響があります。
同じマンションで空室が多い
空室を売却する場合には大きな影響があります。同じマンション内で空室が多く、入居者が決まらないと、リスクが高くなるので敬遠されます。
想定通りの家賃で入居者が決まればいいのですが、賃貸募集が長期化すると、家賃を値下げしたり、追加の内装が必要になったりします。買主は、正確な利回りの計算ができません。
オーナーチェンジですぐ家賃収入がないと、ローン返済を自己資金でしなければなりません。
空室は購入候補から外す買主も多くおります。
サブリース契約の継承
サブリースは相場よりも家賃が2割ほど安くなるので、利回りが低下します。
また、購入後にサブリース会社とトラブルになるリスクがあるので、売れない要因になります。
サブリース会社からの家賃の値下げ交渉、高額なリフォーム代の請求など、不利な条件を提示されることがあります。
また、サブリース引継ぎで購入する買主が決まっても、引き渡しの際に家賃が最査定され値下げになることもありますので安心できません。
大規模修繕工事の計画がある
管理組合の議決により工事が決定され、予算が足りない場合は、オーナーへ一時金の徴収や、管理組合で借入をするなど負担が予想されます。
ワンルームマンションは収益を目的にしているので、積立金の金額を安く設定しています。修繕積立金が潤沢な管理組合はほぼありません。
予算不足により、月額の修繕積立金の値上げがあると利回りが低下するので敬遠されます。
ワンルームマンション売却を成功させるポイント
ここでは、少しでも希望に近い価格でワンルームマンションを売却するためのポイントを、4つ紹介します。
入居契約を取る
もし売ろうとしている物件が空室なのであれば、入居者ありの状態にすることで売りやすくなります。
これから中古不動産投資をする場合、「買ってから入居付けする物件」と「購入した月から家賃が入る物件」では、かなり違います。後者のように、入居者がいる状態での売買はオーナーチェンジ物件とされ、投資家に好まれるため、売却価格も上げやすいメリットがあります。
売却する物件に追加投資することには、あまり気が進まないかもしれません。しかし、広告費をかけて入居契約を急いだほうが、かえって早く希望に近い価格で売れることがあります。専門の事業者に相談しながら、比較をして決めるとよいでしょう。
市況に合わせる
時間をかければ、希望の価格で買い手が見つかることがあります。
不動産事業者に売却を依頼したからといって、中古ワンルームマンション投資をしたい全ての人に情報が行き渡るわけではありません。また、投資家にも物件を買いたいタイミングや予算などがあります。
そのため、需要と供給がうまく一致すれば、スムーズに売却できることもあります。
ただし、売却の検討段階に入ったら、できるだけ早く不動産事業者に相談しておくことをおすすめします。自身で市況を見極めるのは、極めて困難だからです。
前述の通り、収益物件の売買仲介に強い不動産事業者を選ぶのもポイントです。そのほうがより多くの投資家と接点を持つことができます。
なお、売却を依頼したからといって、長期間放置しておくのはよくありません。不動産事業者に連絡を取り、様子をうかがうとよいでしょう。
不動産投資は、シビアな数字の世界と思われがちですが、意外にも人と人との付き合いが重要です。仲介会社の担当者が物件を少しでも積極的に扱ってくれるならば、それだけで売却しやすくなりますし、場合によっては今後の投資活動でもプラスになるかもしれません。
多少の赤字は諦める
人は「この家に住みたい」と思えば多少割高でも購入しますが、投資では客観的な数値評価が売買を決める際の大部分を占めています。そのため、投資用マンションの評価は、実需向けよりも厳しい評価がされる傾向にあります。
したがって、投資用マンションを売却する際は、感覚に頼ったり感情的になったりせずに、プロである不動産事業者の客観的な評価を元にして、誰にでも説明することができる価格で売り出す必要があります。
ときには赤字になることもありますが、客観的な判断で進めることができれば、ワンルームマンションの売却は難しくありません。
専門会社に相談をする
様々な売れない理由があっても、専門会社であれば知識と経験があるので、適切なアドバイスが可能です。
また、価格が下がってしまう不利な条件でも、最悪の結果は逃れることができます。場合によっては売却を見合わせてタイミングを改めることも戦略になるかもしれません。
すでに不動産会社に売却依頼をしていても、セカンドオピニオンをお勧めします。
売却が難しいワンルームマンションも、実績豊富なTOCHUまで
過去に売却活動を行ったけれども買い手が現れなかった投資マンション、ワンルームマンションであっても一度TOCHUにご相談ください。
独自の投資マンション販売システムで、高値での売却を実現いたします。
ワンルームの売却に関してはこちらで詳しく紹介しています。
あなたのマンション・アパートの価格が分かる
コラム監修
伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント
プロフィール
2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。
専門分野
・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング
メディア掲載・業界実績
投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。
保有資格
・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人
著書・実績
『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)
『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)




