不動産
ワンルームマンションの市場動向を調査|供給戸数、価格の推移など

不動産投資を行うときは、市場の動向をチェックしておくことが大切です。いまが買いどきなのかどうか、家賃の設定は適切かどうかなど、さまざまなことに気を配る必要があります。この記事では、首都圏の投資用マンションの供給戸数をはじめとする、不動産投資に役立つ情報を掲載しています。
ワンルームマンション投資などを検討している人は、ぜひチェックしてください。
目次
首都圏の投資用マンションの市場動向
ここではデータをもとに、首都圏の投資用マンションの市場動向を解説します。
供給地域ランキング
首都圏の投資用マンションの供給地域ランキングは下表の通りです。
| 順位 | エリア | 戸数 |
|---|---|---|
| 1位 | 横浜市南区 | 415戸 |
| 2位 | 横浜市中区 | 312戸 |
| 3位 | 横浜市神奈川区 | 185戸 |
| 4位 | 江東区 | 181戸 |
| 5位 | 川崎市中原区 | 170戸 |
出典:出典:株式会社 不動産経済研究所「2023年上期及び2022年年間の首都圏投資用マンション市場動向」
それでは、各地域の特徴を見ていきましょう。
1位 横浜市南区
横浜市南区は横浜市18区のなかで、人口密度がもっとも高いエリアで、東京のベッドタウンとして人気があります。横浜市が発表した「令和5年9月 世帯数と人口」の資料によると、前年同月比より1,272人も人口が増加しました。横浜市ではもっとも人口が増えたエリアであり、人気のあるエリアといえます。
南区は以前から住宅地として発展している地域で、昔ながらの商店街が残る気さくで暮らしやすいエリアです。
2位 横浜市中区
横浜市中区は神奈川県庁や横浜市役所など神奈川県の行政機関が集まり、横浜の中心都市として機能するエリアです。北部は平地となっており、ビジネス街・繁華街・住宅街が広がっています。
「横浜市 令和5年9月 世帯数と人口」の資料によると、前年同月比の人口は1,012人のプラスとなっており、南区に次いで人口が増えている地域です。横浜赤レンガ倉庫や横浜中華街、港の見える丘公園など横浜を代表する観光スポットが所在し、週末には多くの観光客が訪れます。
3位 横浜市神奈川区
横浜市神奈川区は海と山に囲まれた自然豊かな場所で、市内の北東に位置しています。
神奈川区金港町(きんこうちょう)の一部・大野町・栄町の一部からなるヨコハマポートサイド地区として、高層マンションやオフィスビルが立ち並ぶエリアです。ヨコハマポートサイド地区は近年、新しい街づくりを図るため、都市開発が進められています。
「横浜市 令和5年9月 世帯数と人口」によれば、 前年同月比の人口は456人増でした。デザインを重視した質の高い街づくりを展開しているため、将来的に発展しそうなエリアです。
4位 江東区
東京都でランクインしたのは江東区です。東京では厳しい用地取得競争が続いているため、近年では神奈川県に押されています。令和5年9月の江東区の人口は約54万人で、前年同月比の人口は約1万人増えています。
江東区は以前、大規模な工場が集積していた地域でしたが、それらの工場が郊外に移転したため、その跡地に多くの大規模マンションが建設されたことが人口増加の要因と見られています。亀戸アトレやドン・キホーテなどの商業施設が立ち並ぶ、JR亀戸駅周辺がおすすめエリアになっています。
5位 川崎市中原区
川崎市中原区は市のほぼ中央に位置しており、東京・横浜・川崎のいずれの方向にもアクセスがよいエリアです。近年では川崎駅周辺に次ぐ広域拠点をめざして整備が進められており、さらに発展する兆しを見せています。
令和5年9月における川崎市中原区の人口は約26万人で、川崎市で人口がもっとも多い地域です。前年同月比の人口も約26万人でほぼ変わりません。JR武蔵小杉駅を中心に大規模マンションや商業施設の整備が進められています。
事業主ランキング
株式会社 不動産経済研究所の資料によると、首都圏の投資用マンション市場の売上で上位を占めたのは下記の事業者です。1位はFJネクストで、2位以下に大きく差をつけています。
| 順位 | 事業者名 | 供給戸数 |
|---|---|---|
| 1位 | FJネクスト | 522戸 |
| 2位 | 東京日商エステム | 357戸 |
| 3位 | インヴァランス | 268戸 |
| 4位 | ヴェリタス・インベストメント | 187戸 |
| 5位 | プロパティエージェント | 186戸 |
出典:株式会社 不動産経済研究所「2023年上期及び2022年年間の首都圏投資用マンション市場動向」
ここからは、それぞれの事業主について解説します。
1位 FJネクスト
株式会社 FJネクストの会社概要は以下の通りです。
| 設立 | 2021年4月 |
|---|---|
| 資本金 | 1億円 |
| 代表者 | 代表取締役社長 肥田 幸春 |
| 本社所在地 | 東京都新宿区西新宿6丁目5番1号新宿アイランドタワー |
| 事業内容 | 不動産の企画開発、売買、仲介 |
FJネクストはガーラマンションシリーズで有名なデベロッパーです。資産運用型商品として、 立地のよい場所に個性的なデザインでおしゃれなマンションを提供しています。
2位 東京日商エステム
株式会社 東京日商エステムの会社概要は以下の通りです。
| 設立 | 2004年11月 |
|---|---|
| 資本金 | 9,000万円 |
| 代表者 | 代表取締役社長 澤 敏光 |
| 本社所在地 | 東京都港区西新橋1-2-9 日比谷セントラルビル20階 |
| 事業内容 | 自社分譲マンション等の販売等 |
東京日商エステムは、創業32年目である日商エステムグループのデベロッパーです。エステムシリーズを中心に、都心にある立地で収益性の高い資産運用型マンションを供給しています。
3位 インヴァランス
株式会社インヴァランスの会社概要は以下の通りです。
| 設立 | 2004年5月 |
|---|---|
| 資本金 | 1億4,300万円 |
| 代表者 | 代表取締役 高橋 由崇 |
| 本社所在地 | 東京都渋谷区代々木2-1-1
新宿マインズタワー 17階 |
| 事業内容 | アセットマネジメント&コンサルティング等 |
出典:「会社紹介 │ 株式会社インヴァランス – INVALANCE –」
インヴァランスは、首都圏で立地のよいエリアに用地を取得してマンションを建築し、販売しているデベロッパーです。東京23区内中心でしかも最寄駅から徒歩10分以内という立地にこだわった自社物件を開発しています。
4位 ヴェリタス・インベストメント
株式会社ヴェリタス・インベストメントの会社概要は以下の通りです。
| 設立 | 2008年3月 |
|---|---|
| 資本金 | 1億円 |
| 代表者 | 代表取締役社長 川田秀樹 |
| 本社所在地 | 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティ ウェスト19F |
| 事業内容 | 不動産の売買、賃貸借、管理及び仲介等 |
出典:「運営会社について|マンション経営、投資用不動産|ヴェリタス・インベストメント」
ヴェリタス・インベストメントは、都心の立地のよい場所で投資用不動産、投資用ワンルームマンションなどを展開しているデベロッパーです。PREMIUM CUBEシリーズなど、駅から徒歩数分でアクセスできるマンションを販売しています。
5位 プロパティエージェント
プロパティエージェント株式会社の会社概要は以下の通りです。
| 設立 | 2004年2月 |
|---|---|
| 資本金 | 6億1,836万円 |
| 代表者 | 代表取締役社長 中西 聖 |
| 本社所在地 | 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー41階 |
| 事業内容 | アセットマネジメント&コンサルティング等 |
プロパティエージェントは、不動産投資型のクラウドファンディング「Rimple(リンプル)」を提供しているデベロッパーです。立地・収益性・価格の3点を重視し、クレイシアシリーズなどの投資用マンションを販売しています。
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マンション価格相場の変化
東日本不動産流通機構が公表した「2023年8月度の中古マンション流通市場」によると、首都圏における8月の成約物件は、前年同月比0.9%と横ばいでした。
一方、価格は4,704万円で前年同月比+9.9%で上昇しています。
なぜ、このような変化をしたのか、その要因について解説します。
新築マンションの供給戸数が少なくなっている
近年ではマンション価格が上昇していますが、その要因のひとつが新築マンションの供給戸数が減っていることです。需要に対して供給が追いついていないため、新築マンションの数が少なくなるほどマンションの市場価格が全体的に高騰していると考えられます。
マンションの建築費が高騰
建築費が高くなっていることも価格上昇の大きな原因です。コロナ禍やウクライナ情勢、人件費や資材の高騰など、さまざまな要因が絡み合い、建築費が高騰しています。
建設業界もこの影響を受けるため、工事原価が値上がりし、マンション価格に上乗せすることになります。
地価の上昇
令和4年から地価が上昇していることも、マンション価格上昇の要因のひとつです。
マンションを建てるには広大な用地を取得する必要があり、地価上昇の影響をダイレクトに受けます。地価が上がるということは用地の取得費用がかさむため、マンション価格の高騰へと繋がっています。
ワンルームマンション投資をするときの注意
ここでは、ワンルームマンションの投資を行うときに、どういったことに注意すればよいのかについて簡単に解説します。
利回りの種類を確認する
投資用のワンルームマンションを選ぶ際は、利回りの種類を確認することが必要です。
利回りには、表面利回り、実質利回りの2種類がありますが、実際の収益を正確に把握できるのは実質利回りとなります。
表面利回りは、物件価格に対してどの程度の家賃収入が得られるかという表面的な収益性しか表せません。一方、実質利回りは、表面利回りから経費を引いたもので、より現実的な収益を算出する方法です。
そのため、将来見込める収益を把握するには、 実質利回りで確認することが重要です。
需要のあるエリアの物件を選ぶ
賃貸経営をするにあたって最大のリスクはズバリ、「空室」です。空室期間が長期化すると損失が増える一方なので、そもそも空室になりにくい物件を購入しなければなりません。
「最寄駅から近い」「周辺に商業施設など利便性の高い施設がある」など、入居者が住みたくなるような立地のよい物件を選びましょう。
設備が充実しているかを確認する
ワンルームマンションを購入するときに気をつけたいのが、設備が充実しているかどうかという点です。空室の期間を減らすには、入居者にとって便利な設備を備えている必要があります。
入居者が求めている設備でトップなのは、なんといってもインターネットです。「インターネット無料」の物件は人気が高いです。光回線のような高速インターネットだと、なおよいでしょう。
ワンルームマンションでは、以下の設備があると入居率が上がるとされています。
- エントランスのオートロック
- 宅配ボックス
- 浴室換気乾燥機
このような、時代に合った設備が求められています。
あなたのマンション・アパートの価格が分かる
コラム監修
伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント
プロフィール
2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。
専門分野
・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング
メディア掲載・業界実績
投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。
保有資格
・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人
著書・実績
『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)
『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)



