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不動産投資

マンション管理費の値上げ。原因と対処方法を解説

さまざまな理由からマンションの管理費の値上げを要求されることがあります。不動産投資をしている人にとっては、管理費の値上げは生活費を圧迫するだけでなく、利回りの悪化にもつながります。

マンションの管理費の値上げを要求される原因と、値上げを要求されたときの対処方法を解説します。
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マンション管理費の値上げを要求される背景

物価高が社会問題となっていますが、マンションの管理費の値上げも多くのマンションでみられます。値上げを要求される背景について解説します。

管理会社から管理委託費用の値上げ要請

人件費の上昇などの理由により、管理会社から管理委託費用の値上げを要請されることがあります。管理会社にすべての業務を委託しているマンションでは、管理委託費用が管理費の大部分を占めているため、値上げを要求されると大きなダメージを受けます。

値上げ幅が大きいときは管理人の勤務日数を減らすなど、人件費を抑えることも検討するとよいかもしれません。場合によっては、管理会社を変更するなどの対策を講じる必要もあります。

空き駐車場が多く、管理費収入が減少

駐車場を借りる人が少なくなるなどの理由で、管理費収入が減少するケースもあります。

都市圏のマンションでは交通の利便性が高いため、マイカーを所有する人ばかりではありません。そのため、想定より管理収入が入らなくなることもあるのです。対策としては、空いている駐車場を外部に貸し出すのもよいでしょう。

電気代や火災保険料の値上がり

原油価格の高騰やウクライナ情勢などさまざまな要因の影響により、電気料金の値上がりが懸念されています。2023年10月には政府の価格抑制策が半減するため、この先値上げする見通しとされています。

また、2022年10月、火災保険料が改定となったため大幅な値上げがされましたが、2024年度にもさらなる値上げがあるようです。

これらの値上げに対応するため、電球はLEDに切り替える、火災保険の内容を見直すことなどを検討してみましょう。

管理費滞納者の増加

管理費を滞納している区分所有者がいると、管理費が計画通りに集まりません。ほかの所有者が負担するのを避けるため、滞納者がいる場合はきちんと請求しましょう。

延滞者が増加するとマンション管理そのものが立ち行かなくなるため、滞納が2カ月続いたら早期に督促を行うことをルール化するなどの対策が必要です。

管理内容の増加

管理業務の内容が増えた場合も、値上げを要求される場合があります。たとえば、マンション内部に新しい機械を設置したことにより、維持管理費が増えるケースです。

管理業務を削減しすぎても居住者の満足度が下がるため、むやみには減らせません。しかし、無駄な業務がないかを確認して、少しでもコストカットを目指すことをおすすめします。

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管理費の基本についておさらい

マンションの区分所有者が、なぜ管理費を負担しなければならないのかなど、改めて基本的な事柄について理解しておきましょう。

そもそもマンション管理費とは

管理費はマンションの居住者が快適に住めるよう、日常管理に充てられる費用です。具体的には、エントランスや共用廊下、ゴミ置き場など共用部分の清掃業務費や、エレベーターのメンテナンス管理費、電気・給排水設備の保守点検費、植栽の水やりや手入れにかかる費用などが含まれます。

セキュリティが高いマンションでは、危険な事態が発生したときに警備会社が駆けつけるシステム費用も入っています。そのほか、共用部分の火災保険・地震保険料なども管理費用の一部です。

マンション管理費の相場

国土交通省が発表した資料によると、管理費の1戸あたりの総収入(単位:月)は、下表の通りです。全体の平均では1戸あたり毎月15,956円を管理費用として支払っています。

戸数が多いほど全体の管理費収入が増えるため、1戸あたりの月々の管理費用は安くなる傾向があります。20戸以下と501戸以上では、1.2倍以上も管理費が違います。

全体では、「10,000円超え15,000円以下」が23.1%と一番多く、次に多いのは「15,000円超え20,000円以下」の20.6%です。

建物規模 平均(円)
20戸以下 19,237
21~30戸 16,997
31~50戸 15,049
51~75戸 15,346
76~100戸 16,445
101~150戸 15,069
151~200戸 15,951
201~300戸 16,365
301~500戸 17,703
501戸以上 15,224
全体 15,956

出典:国土交通省「平成30年度マンション総合調査結果/2.管理組合向け調査の結果(P175)

マンション管理費の支払い方法

管理費の支払い方法は、口座振替が一般的です。指定日になると預金口座から管理費用が自動的に引き落とされます。管理費や修繕積立金などの引落日は管理会社や管理組合が決めた指定日となり、引落日が日曜・祝日の場合は翌営業日の引き落としとなります。

なぜマンションには管理費が必要なのか

管理費はマンションを維持管理していくのに必要な費用です。共用廊下やエントランス、エレベーターなど共用部分の電球代や電気代、定期清掃費・管理人の人件費などに使われます。

共用部分は原則として区分所有者全員が共有する部分であるため、所有者全体で賄わなければなりません。適切な維持管理がされていないと住み心地が悪くなるため、管理費を徴収して快適に住めるようにします。

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マンション管理費の値上げを回避する方法

昨今の物価高により国民の生活は厳しい状況であり、区分所有者にとってマンション管理費が値上げされるとさらに経済的な負担が増します。ここでは、マンション管理費の値上げを回避する方法について解説しましょう。

総会で管理費の値上げを否決する

住人が払う管理費の値上げは、総会で否決できるため、納得できない値上げは賛成しないようにします。内容に応じて決議事項に必要な「議決数」は区分所有法で定められています。管理費などの決定または変更は区分所有者の過半数の賛成が必要です。

とはいえ、否決はしてもそのままでは管理会社への支払い額は上がるため、どうやって負担を変えずに済むのか対策を立てなければなりません。

管理会社の業務内容を見直す

管理委託契約書を精査して、管理会社の業務内容を見直すことも検討しましょう。無駄な管理業務がないかをチェックします。管理委託契約書で確認するのは以下の項目です。

  • 管理業務の具体的内容
  • 掃除や点検などの方法
  • 定額委託業務費の内訳

内容を確認して改善すべき点が見つかったら、管理会社に提案してコストカットしましょう。

管理会社を変更する

管理委託契約書を確認後、管理会社に改善案を提案しても、区分所有者で構成される管理組合側が納得できない場合は管理会社を変更するのもひとつの方法です。管理会社の変更は、特に珍しくはありません。

管理会社ごとに業務内容や管理費が異なるため、別の会社に変更したほうが効率よく管理組合を運営できます。管理会社を選ぶときは、管理実績が豊富で良心的なところを選びましょう。

委託している業務の一部を自主管理に切り替える

管理会社に委託している業務の一部を自主管理に切り替えるという方法もあります。たとえば、事務管理業務では管理組合会計の出納を管理組合で行う、日常清掃の一部を住民の担当制にするなどです。

ただし、管理組合の役員の負担が増えるおそれがあるため、区分所有者間でよく話し合う必要があります。建物・設備管理業務は専門的な知識も必要なため、そのまま管理会社に依頼するほうが安心です。

火災保険契約の複数年契約

マンションの火災保険の見直しも有効です。保険期間1年契約で毎年更新するよりも、複数年で契約したほうが保険料を割引できます。

現在、火災保険の最長契約期間は5年となっており、長期契約の一括払いにすると割安になります。数年単位で考えると結果的にお得なので、長期的に火災保険料を抑えられます。

空いている駐車場を外部に貸し出す

空いている駐車場があったら、外部の利用者に貸し出すのもよい方法です。駅から近いなど、立地条件のよいマンションなら利用者が見つかる可能性があります。副収入として定期的に入るため、管理費の増収が見込めます。

ただし、外部の人が敷地内に出入りするため、セキュリティ面がやや心配です。貸し出すときは利用者の身元確認をきちんと行い、問題が発生しないように対策を立てるようにしましょう。

清掃業務や点検業務などを直に発注する

マンションの清掃業務や点検業務などを専門業者に直発注すると、ランニングコストを下げられます。以下の項目は、管理会社が下請け先に依頼していることがほとんどです。

  • 清掃業務
  • 植栽の手入れ
  • エレベーター保守点検
  • 貯水槽清掃
  • 設備点検
  • 消防設備点検
  • 排水管清掃

管理会社を通さずに専門業者に直接依頼すれば、いわゆる「中抜き」が行われないため、いままでよりも安い費用で従来通りの清掃や点検を受けられます。

これらの費用は年間にすると大きな金額になるため、一部を直接発注するだけでランニングコストを削減できます。

利回りが悪化するときは売却も視野に入れる

管理費は固定費で常にかかる費用なので、値上げによって利回りに影響する場合は、売却も視野に入れましょう。

アパートローンなどを利用して投資用ワンルームマンションを購入した場合、空室が発生すると急激に利回りが悪化します。持ち出しが増えると結果的に賃貸経営が赤字になることもあるため、出口戦略を考えておくことも必要です。

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コラム監修

コラム監修

伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント

プロフィール

2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。

専門分野

・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング

メディア掲載・業界実績

投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。

保有資格

・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人

著書・実績

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)

『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)

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