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不動産

リースバックの仕組みを解説|利用者が増加している理由とは

リースバックとは、自宅を売却したあとも自宅に住み続けられるサービスです。

リースバックは近年利用者が増えてますが、具体的にはどのような仕組みなのでしょうか。よく似たサービスのリバースモーゲージとの違いにも触れながら解説します。
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リースバックの仕組み

リースバックとは、どのようなサービスなのでしょうか。リースバックの仕組みと特徴・注意点を紹介します。

リースバックをわかりやすく解説

自分の家を売却して、買主からその家を賃貸することで、そのまま住み続けられるのがリースバックの仕組みです。

簡単にいうと、売買契約+賃貸借契約=リースバックです。売却先は個人の投資家などの場合もありますが基本的には不動産会社です。

リースバックをすると、家の所有者は「賃借人」へと立場が変わりますが、住む家は変わりません。つまり前提として、リースバックの利用者は現在自分の家を所有している人です。そのため、賃貸に住んでいる人は利用できません。

リースバック利用する人

リースバックを利用する人は、何らかの事情で家を売却して資金調達したいが、現在の家に住み続けたい人です。

たとえば、家族に病人やケガ人あるいは要介護者がいて引っ越しが困難である、子どもの通学や仕事の通勤など環境を変えたくないなどという人がリースバックを検討します。

また、老後資金を必要とする高齢者の利用も多いです。

リースバックのメリット・デメリット

リースバックにはデメリットもあります。メリットと比較しながら解説します。

メリット

一番のメリットは「住まいの環境を変えないで済む」ことです。家だけではなく当然周辺環境も変えずに生活が続けられます。引っ越し先を探したり引っ越し作業をすること、そして家財の買い替えなども不要です。

ほかにも、家の所有に関する費用がなくなります。住宅ローン・固定資産税・火災保険料、マンションの場合は管理費・修繕積立金も不要になります。契約内容によっては将来買い戻すことも可能です。

デメリット

大きなデメリットは、家の所有権を失うことです。そして、リースバックによる売却価格は通常の市場相場よりも安くなります。おおよそ市場相場の70〜80%になるケースが多いです。

また、通常の賃貸では設備等の修繕費は所有者が負担するものですが、リースバックによる賃貸では、これを賃借人が負担する契約があります。なお、通常の売却と同様に、売却時には抵当権を抹消する必要があるため、住宅ローンの残債額が売却額よりも多い場合は、その差額を精算しないと利用できません。

リースバックの注意点

リースバックはやばいとか、罠がある、後悔するという声を聞くこともあるかもしれません。これは、リースバックの詳細をよく把握せずに契約したからです。契約時には以下の内容をよく確認しましょう

注意点 詳細
所有権を失う 賃貸契約上の違反行為(賃料滞納など)があると退去を迫られることがある
これまで必要なかった費用がかかる 毎月の賃料のほか、管理費・礼金・敷金・更新料・将来退去したときの原状回復費用など
家の使用収益の自由度が落ちる 勝手にリフォームや増改築ができない。使用の用途変更も不可。ペットを飼うことにも制限があり、これらは賃貸人である不動産会社の許可が必要
売却価格は安く、賃料は高い 原則として、売却価格が高ければ賃料も高く、売却価格が安ければ賃料も安くなる
賃貸借期間が定められる 賃貸借の期間は各不動産会社のプランにより異なる、定期借家契約の場合は更新できないことが多い

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リースバックの利用者が増えている理由

近年リースバックの利用者が増加しています。その理由と実際にどのような人が利用しているのかを解説します。

近年の利用者状況

2022年3月に大手リースバック事業者であるAndDoホールディングスはリースバックでの単月物件取得件数が190件と過去最高であることを発表しました。

予想される年間の件数は1,060件と前年度の801件を大幅に上回るとのことです。いち事業者のリースバックでの単月物件取得数が190件であることから、いかにリースバックの利用者が多いのかが伺えます。

急速にサービスが広がるなかで、トラブルも急増していたこともあり、国土交通省は消費者向けのガイドブックを策定し、公表しています。

利用者が増加している理由

リースバックの認知度が高まってきたことで契約内容が柔軟化しており、これまで以上に顧客のニーズに対応できるようになっていると考えられます。

具体的には、定期借家契約だけでなく普通借家契約が可能であったり、マンションや店舗などの種別もリースバックが可能であったりと、幅広いニーズに対応ができるようになっています。

また、リースバックで得られた売却資金の使途に制限はありません。融資の場合は使途が限られることが多いですが、使途の制限がなく、自由に利用できるのもリースバックが人気の理由のひとつです。

リースバックの利用者はどんな人?

リースバックは主に50〜60代の年代の利用者が多いです。

高齢者に多い理由は老後の資金対策や資産整理です。ほかには、終の棲家を探して移り住む前に、先に自宅をリースバックして数年間住んだあとに移り住み、自宅を完全に手放すというケースもあります。

また、相続対策としての利用もあります。分割が難しい不動産を処分して現金化するのが目的です。また、住宅ローンの金利上昇や収入の減少によって資金が必要になった場合に、仕事や子どもの学校の関係で引っ越したくない方がリースバックを利用しています。

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リバースモーゲージとの違いも理解しておこう

家を活用した資金調達サービスとして、リースバックのほかにリバースモーゲージというサービスがあります。この2つはよく比較されますが内容は全く違います。リースバックとの違いや、使い分けについて紹介します。

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージは、不動産を担保に銀行から融資を受けるサービスです。

具体的には主に土地部分の担保価値の一定割合が融資対象です。返済は金利のみで、将来相続が発生したときに不動産の所有権が銀行に移転され残債が精算される、または相続人が残債を一括返済するという仕組みです。

リースバックと同様に、住まいを変えずに資金調達できる仕組みです。ただし、利用可能年齢と融資資金の使途が制限されています。

リースバックとの違い

リバースモーゲージとリースバックの違いを以下にまとめます。どちらが自分に合っているのかを確認しましょう。

 リースバック リバースモーゲージ
取引形態 売却契約+賃貸契約 不動産担保による融資契約
取引相手 基本的に不動産会社 金融機関
不動産の所有権 不動産会社 自分⇒死亡後に金融機関に移転
利用者 自宅所有者 自宅所有者かつ一定以上の高齢者
対象物件 一戸建て、マンション 一戸建て、マンションは不可が多い
資金の使途 自由 原則として老後の生活資金

リバースモーゲージの注意点

リバースモーゲージには、リースバックと異なる注意点があります。利用前にはしっかり検討する必要があります。

注意点 内容
融資額はそれほど多くない 担保による融資であるため、売却よりも調達できる資金は少なくなる
マンションは利用不可な場合が多い リバースモーゲージの利用は原則土地付き一戸建てであり、マンションによる利用はほとんどの銀行で不可。マンションが利用可能な金融機関は一部に限られる
借地権だと利用できない 原則として土地が借地権の場合は利用できない。もし利用可能だったとしても地主の許可や承諾料が必要
推定相続人の同意が必要 契約を結ぶには推定相続人の同意が必要。これは、将来相続が発生したときに相続財産である不動産の名義が金融機関に移転される、あるいは相続人が残債を一括返済することが前提の契約であるため
金利上昇のリスクがある 金利上昇により毎月返済する利息額が増える可能性がある

リースバックとの使い分け

リースバックとリバースモーゲージはどのように使い分ければよいのでしょうか。迷ったときのポイントは以下のとおりです。

  • 家の所有権にこだわるかどうか
  • 自宅がマンションの場合はリースバック
  • 若年層の場合はリースバック(リバースモーゲージは年齢制限があるため)
  • 必要な調達資金。リバースモーゲージはリースバックより調達資金額が少なくなる

このほかにも、考慮すべき点は多岐にわたります。資金調達などを理由にリースバックまたはリバースモーゲージの利用を検討したときは自身で考え込まずに、まずはプロに相談してください。実績が豊富なプロであれば正しい方向に導いてくれるでしょう。

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コラム監修

コラム監修

伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント

プロフィール

2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。

専門分野

・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング

メディア掲載・業界実績

投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。

保有資格

・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人

著書・実績

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)

『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)

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