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不動産投資

アパート経営は儲からないは本当?今後厳しくなるアパート業界で成功率を上げる方法

不動産投資や賃貸経営を検討しているなかで、アパート経営は儲からないといった意見や記事を目にすることがあります。

では、アパート経営は本当に儲からないのでしょうか。儲からないと考えられている理由や今後のアパート経営を取り巻く社会情勢の変化、成功率を上げる方法などについて解説します。
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アパート経営が儲からないと言われる理由

アパート経営を始めようと相談すると「アパート経営は儲からないからやめた方がいい」とアドバイスされることがあります。

アパート経営には利益率の計算など素人がわかりにくい用語もあり、多額の借入も予想されることから不安もあります。

アパート経営が儲からないと言われる理由やアパート経営のリスクについて解説します。

アパート経営が儲からないと言われる3つの理由

アパート経営をはじめて当初の思惑と違ってしまい、儲からないと感じてしまうのは以下の3つの理由があるからです。

  1. 想定通りに利益がでない
  2. 投資の回収に時間がかかる
  3. 借入金の返済を負担に感じる

想定通りに利益がでない

当初の想定通りに利益がでないために儲からないと感じることがあります。

利回りの想定が甘かったことが考えられます。

一般に投資を考えるときには「運用利回り」を考えます。

アパート経営も同様に利回りが大事ですが、不動産の場合には以下の3通りの利回りがあります。

  • 想定利回り
  • 表面利回り
  • 実質利回り

想定利回りは満室と仮定してどれくらいの利益がでるかを考えるもので、表面利回りは空室状況を加味して運用利益を計算し、実質利回りはさらに実際にかかる経費を差し引いて運用利益を算出します。

たとえば、次のような例を考えてみます。

  • 物件価格:8,000万円
  • 賃料:10万円
  • 戸数:10戸
  • 空き室数:2戸
  • 年間経費:100万円

想定利回りは

(10万円×10戸×12月)÷8,000万円×100=15%

表面利回りでは

(10万円×8戸×12月)÷8,000万円×100=12%

実質利回りだと

(10万円×8戸×12月-100万円)÷8,000万円=10.75%

このように3種の計算方法によって利回り率が異なるうえに、実際にアパート経営をしていけば空き室が増えたり予定外の修繕費用がかかったりして経費が余計に発生してしまい、想定通りに利回りがでないことがあります。

投資の回収に時間がかかる

上記の利回りでは単純化するために高い利回りとなっていますが、ひと昔前と比べて現在では5%~7%あれば利回りがよいといわれています。

仮に7%の利回りで運用できたとして投資を回収できるまでに

100%÷7%≒14.2年

必要になります。

このように投資を回収するまでに長期間かかることと、長い期間にいろいろと事情が変化することがあり、アパート経営は儲からないと感じてしまうことがあります。

借入金の返済を負担に感じる

借入をしてアパート経営を始めた場合には、たとえ空き室が増えても同じ額を返済し続けなければなりません。

建物や付属設備に故障があれば修理費用がかかってしまいます。

減価償却費が経費になるとしても借入金の元金は経費にならないために借入金の返済が負担になってしまうことがあります。

アパート経営での4つのリスク

ここでは、アパート経営が儲からなくなるリスクについてみてみましょう。

  1. 満室を維持するのが難しい
  2. 家賃の滞納が発生
  3. 不意の修繕費用が発生するかも
  4. 借入金の返済が負担に

満室を維持するのが難しい

空き室が出ると家賃収入に直接影響します。

家賃収入がなくても借入金の返済や維持管理費用は確実に発生します。

アパートを新築したときには入居者が決まりやすいものですが、古くなるにつれて満室を維持するのが難しくなります。

空き室を防ぐために家賃の値下げも考慮しなければならなくなるので当初の利回りを下回ることも考えられます。

家賃の滞納が発生

せっかく満室であっても確実に家賃を回収しなければ利益を確保できなくなります。

家賃を滞納する方が住み続ければ新しい入居者を募集することもできません。

家賃滞納者が自ら退去してくれるとよいのですが、裁判に訴えるためには通常6カ月程度またなければならず訴訟費用や強制退去の費用などがかかってしまいます。

また、家賃を滞納する方はもともと収入がないので裁判で勝っても滞納家賃を回収できる見込みがないのが実情です。

不意の修繕費用が発生かも

アパートを建てて築年数が経過するとともに老朽化がすすみ修繕費用がかかるようになります。

建物だけでなくエアコンなどの付帯設備をサービスとして提供するケースも増えているのでそれらの修理費用が発生するおそれもあります。

また、近年では自然災害が多く発生しており、地震や水害、火事などの被害による不測の修繕費用がかかることもあるでしょう。

このような被害にあえばたとえ修繕しても入居者が集まらずアパート経営を圧迫することも考えられます。

借入金の返済が負担に

空き室が増えたり、家賃の滞納があったり、想定外の修繕費用が発生したりしても借入金の返済は続くので借入金の返済が負担になることがあります。

また、変動金利を利用して借り入れていれば金利上昇のリスクがあります。

たとえば5,000万円を30年間で元利均等方式により返済する場合を想定します。

年利2%であれば

月々の返済額は184,809円

年利4%になると

毎月の返済額は238,707円

になります。

このように金利上昇のリスクも考えておかなければなりません。

築古になるとリスクが高まる

賃貸住宅は新築であれば見栄えもよく入居者が集まりやすいのですが、築年数が進むにつれて新たな入居者募集が難しくなってきます。

また築年数が進むと建物がいたんでくるのでいろいろな修繕が必要になります。

このようなことから、建物が古くなるにつれて新たな入居者を募集するために家賃を安く設定しなおしたり、修繕費用を支出したりすることで入金が減り、出金がかさんでくる傾向があります。

さらに、建物は減価償却されるので実際に支出がない場合でも税金上の処理で控除が受けられるメリットがあるのですが、耐用年数を超えてしまえばそのメリットがなくなり税金が増えてしまいます。

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アパート経営はこれからどんどん儲からなくなる?

アパート経営は今後どのような展開が予想されるのか、現状から予測してみましょう。

空き家が増えている

少子高齢化や都市部への人口集中によって空き家は増え続けており、「平成30年住宅・土地統計調査」によると空き家は848万9,000戸と過去最多になり、そのうち賃貸用の空き家は455万5,000戸(民営360万4,000戸、民営以外81万9,000戸)となっています。

総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査 特別集計」より

平成20年における調査では民営の賃貸住宅空き家は342万2,500戸となっています。

この10年間で民間賃貸住宅だけで20万戸近く空き家が増えていることがわかります。

総務省統計局「統計Today No.72」より

以上のように空き家が増えていますが、新築物件も増え続けており賃貸住宅市場は激しい競争になっています。

建築費は資材高騰の影響で高くなっているにも関わらず、競争のため家賃は低く抑えなければなりません。

下記の表で新築の民営賃貸住宅の家賃が下落傾向にあることがわかります。

令和4年度 住宅経済関連データ – 国土交通省

少子高齢化・単身社会が賃貸住宅に及ぼす影響

令和5年2月28日に公表された令和4年度人口動態統計速報によると出生数は79万9728人で過去最少となっています(人口動態統計速報)。

次のグラフを参照すると少子高齢化・人口減少がすすんでいることが理解できます。

国土交通省「不動産取引を巡る社会情勢」より

少子高齢化がすすんでいる社会ですが、入居者が室内で死亡などすると入居者募集に影響があることを懸念して高齢者に対して入居を拒否する気配が依然として強いのが現状です。

国土交通省「不動産取引を巡る社会情勢」より

東京都の例でみると孤独死は増加傾向にあり、2018年に発生した5,513件のうち3,867件が65歳以上の方の孤独死であり、約7割を占めていました。

国土交通省「不動産取引を巡る社会情勢」より

孤独死の原因は病死が62.3%となっています。

国土交通省「不動産取引を巡る社会情勢」より

複数世帯では8割以上が1日以内に死亡が発見されていますが、単身世帯では発見まで3日を要するケースが4割を占め、30日以上かかったケースも1割程度あります。

国土交通省「不動産取引を巡る社会情勢」より

サブリースの問題点

サブリースは、管理会社がアパート一棟全戸を借り上げ、賃料を払ってくれるので安定した賃料収入が得られる安心感があります。サブリースだと空室状況に関わらず一定の賃料が支払われるからです。

入居者を募集するのも管理会社が行ってくれるので手間がかかりません。

しかし、空き部屋がうまらない状況や建物が古くなったことを理由に管理会社が支払う賃料の引き下げが行われることや、賃料維持のためにリフォーム工事をすることが条件にされるなどサブリース契約の見直しにより負担が発生することがあります。

また、サブリースは又貸しが前提となる契約なのでオーナーが直接賃貸するよりも安い賃料でサブリース会社に賃貸することになります。

このように、サブリース契約では安定した賃料が得られる反面で、オーナーが得られる利益が圧縮されることもあるため、サブリース契約の内容をしっかりと確認しなければなりません。

サブリース契約に関係した事件では2018年のスマートデイズ「かぼちゃの馬車」事件がスルガ銀行も巻き込んで大きな社会問題となりました。

サブリース契約では、契約の相手方の信用はもとより、契約によって保証される賃料や発生する諸費用、契約継続のための条件などを慎重に検討しましょう。

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成功率を上げるアパート経営の極意

儲からないと言われるアパート経営の成功率をあげる方法や手段にはどのようなものがあるのでしょうか。

アパート経営の成功させる7つの方法

アパート経営を成功させるためには以下の7つの方法を検討しましょう。

  1. 需要がある土地で始める
  2. 入居者のニーズに合わせる
  3. 新築で経営する
  4. 間取りを小さく部屋数を多くする
  5. できるだけ自分で管理する
  6. 複数の会社を比較する
  7. 自己資金を増やす

需要がある土地で始める

入居率を高め満室経営を目指すなら立地の選定は不可欠です。

アパートの立地環境を考え、どのような層をターゲットにするかを考えます。

通勤や通学に便利な駅が近いか、学校や商業施設が近くにあるか、高齢者が多ければ病院が近く平坦な場所か、など需要がある立地であれば入居者を募集しやすくなります。

立地が良ければ賃料を高く設定でき、空室になってもすぐに次の入居者が決まりやすくなります。

入居者のニーズに合わせる

狙ったターゲットに合わせた物件を設計し、付帯設備も入居者のニーズに合わせるとよいでしょう。

女性をターゲットにするときはセキュリティを強化し、お風呂や台所など水回りの設備を充実させます。

また、周辺の物件との差別化をすることが大事になります。

無料のインターネット接続サービスやペット可物件、デザイン性が高いなど付加価値を高めて入居希望者にアピールできる特色をもたせます。

新築で経営する

築年数が浅い建物ほど高い家賃が見込まれ、修繕費用が発生する可能性が低く、減価償却費を利用できるなどメリットが多くあります。

建築後15年を過ぎると建物の損傷が目立つようになり、外壁の塗替えや修繕などが必要になってきます。

新築後12年程度をめどに別の築浅物件に買い替えることも考慮するとよいでしょう。

間取りを小さく部屋数を多くする

同じ建築面積でも間取りを小さく、部屋数を多くする方が利益率はあがります。

たとえば、80坪の建物を建てるときに80坪1室20万円で貸し出すよりも、20坪4室を6万円で貸し出した方が賃料収入は多くなります。

「広いが高い」物件よりも「狭いが安い」物件の方が入居者を募集しやすいためです。

また、部屋数を多くすることで「事業」とみなされ青色申告が可能となり所得控除を受けられるメリットがあります。

はっきりとした規定はありませんが、国税庁では「10室」または「5棟」を一応の目安としています。

法第26条《不動産所得》関係|国税庁

できるだけ自分で管理する

賃貸経営をするうえで管理業務を不動産会社に丸投げしてしまうと管理費用が高くなってしまいます。

できることは自分で管理すれば管理費用を節約できます。

複数の会社を比較する

アパートを新築したり、管理を委託したりする前にいろいろな会社を比較検討しましょう。

複数の会社で費用や管理の方法を比較することで自分にあった会社を選ぶことができます。

自己資金を増やす

アパート経営を始めるために金融機関から借入をして始めることが多いでしょう。

借入金の返済元金は経費にならないために月々の経営を圧迫します。

また、利息変動によって返済比率が高くなるおそれもあります。

できる限り借入金を少なくして自己資金を多く準備することで安定したアパート経営をすることができます。

アパート経営の最終的な成功は出口戦略

アパート経営は投資であり、投資には「出口戦略」が必要です。

空室を埋める対策をするなどできる限りの経営努力をしてみてもうまく経営ができない、将来の見通しがたたないまま続けてもうまくいかないこともあるでしょう。

そのようなときには思い切って「損切」も検討しなければなりません。

アパート売却に強い不動産会社に相談する

立地が悪いことや築後年数がたっていることがアパート経営のうまくいかない原因であれば物件を売却して新しい物件を求めた方が良い結果になります。

アパート経営に悩んだらアパート経営に詳しい、賃貸住宅を多く扱う不動産会社に相談してみましょう。

賃貸住宅に強い不動産会社なら有利なアパートの売却方法を提案してくれて、立地が良い築浅物件を紹介してくれるでしょう。

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コラム監修

コラム監修

伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント

プロフィール

2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。

専門分野

・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング

メディア掲載・業界実績

投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。

保有資格

・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人

著書・実績

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)

『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)

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