投資マンション基礎知識
投資用マンションオーナーなら気にしてほしい今後の不動産市場について
人口減少や少子高齢化、都心への人口一極集中、近年では新型コロナウイルスなど、不動産投資を取り巻く環境刻一刻と変化しています。
そういったなかで、今後の投資マンション市場はどのようになっていくのでしょうか。今回は、不動産投資の未来について様々な調査結果などを引用しつつ考えてみたいと思います。
目次
投資用マンション市場が今後どうなるか
投資用マンション市場や不動産市場は、新型コロナウイルスによって大きな影響を受けました。そのため、今後の投資用マンション市場や不動産市場を予想するには、新型コロナウイルスでどういった影響を受けているのかを理解する必要があります。
そこで、ここでは短期、中期の新型コロナウイルスが与える影響と、長期的な不動産市場の予想について解説していきます。
短期的なコロナ禍の影響を考える
短期間なコロナ禍の影響については以下のグラフから読み取れるように、新型コロナウイルスが発生した2020年4月〜6月は、首都圏の中古マンションの成約件数と成約価格がともに減少しており、一時的に大きな影響を与えました。
公共財団法人東日本不動産流通機構「季報Market Watch」より
しかし、その後は回復しており、特に成約価格に関しては上昇しています。したがって、新型コロナウイルスが不動産市場に与えた影響は限定的です。
とはいえ、新型コロナウイルスの影響で収入が減った人は多く、今後もコロナ禍が続くようなら不動産市場に悪影響を与える可能性は高いと考えられます。
総務省統計局総務省「家計調査2020年」より
そのため、コロナ禍において不動産市場がどういった動きをしていくかについては、今後も注視しておかなければなりません。
中期的にコロナ明けの市場を考える
コロナ明けの不動産市場に関しては、回復してきている不動産市場の動向が大きく変わる可能性は低いといえます。
その理由は以下の3つです。
- リモートワークなどのライフスタイルの変化はコロナ明けも変わらない可能性が高い
- 日本は今後も万博やリニアなど大規模な再開発が続いていく
- 外国人投資家の需要は増える
ただし、新型コロナウイルスによって減少した収入がすぐに回復する可能性は低いうえに、人口は減少し続けているなど、マイナス要素も数多く存在します。
このため、悪化していく地域も出てくると予想されています。
長期的に人口、世帯数が減っていく市場を考える
日本の人口は将来的に減少していくため、不動産需要も減少しています。なお、人口の減少は以下のグラフから読み取ることが可能です。
総務省「平成28年版 情報通信白書」より
上記のように、日本全体の人口が大きく減少していくと予想されている一方で、東京など一部のエリアでは、人口が増加しているエリアも存在します。
東京都総務局統計部「東京都区市町村別人口の予測(予測結果の概要)」
東京23区のように人口の減少が緩やかなエリアは、人口の減少によって不動産価格が大きく下落する可能性が低いです。
このように、長期的に見た不動産市場の動向はエリアによって大きく変わるので、注意しなければいけません。
投資用マンションのオーナーに必要な対策とは
投資用マンションのオーナーが2021年以降、不動産投資で失敗しないためには、対策を講じることが重要です。
では、投資用マンションでは、どういった対策を実施すればいいのでしょうか。最も重要な対策は、情報取集を行うことです。
ここでは、どういった情報を収集するべきかなど、今後不動産投資に失敗しないための対策について解説していきます。
不動産市場の動向を確認する
投資用マンションを運用しているなら当然のことですが、不動産市場がどういった動きをしているかについての情報を集めることは非常に重要になります。不動産の市場動向について情報を集めることで、不動産市場の将来を予想できるためです。
たとえば、投資用マンション価格が顕著に伸長している場合は、コロナショックのように不足の事態が起こらないかぎり、マンション価格が伸長していく可能性が高くなります。
上記のように、予想ができると良い売却のタイミングなどの予想もできるため、不動産投資に失敗する可能性が低くなるというわけです。
日銀の低金利政策についての情報を集める
日銀の低金利政策についての情報を集めることも、今後の不動産市場の動向を予測するうえで非常に重要です。下記のグラフから分かるように、東京のマンション価格が上昇し続けている要因の一つが「日銀の低金利政策」であるためです。
日本経済新聞「価格上昇続くか 東京23区の中古マンション」より
では、なぜ金利が低下するとマンション価格が上昇するのでしょうか。
住宅ローン金利が低下すると、住宅ローンの総支払額(完済までに支払った全ての金額)が安くなり、住宅ローンを組む人が増加するためです。
そのため、低金利政策がいつまで続けられるのかを把握しておく必要があります。仮に低金利政策が打ち切られると、不動産価格が下落する可能性が高くなるため、売却をすぐに検討しなければなりません。
こういった事態が発生した際に大きな損害を出さないためにも、日銀の低金利政策について、情報を集めるようにしてください。
投資計画を定期的に更新する
将来的にマンション投資に失敗しないためには、集めてきた情報に合わせて出口戦略などの投資計画を更新することが重要になります。投資計画を更新することで、計画の確認や見直しができるためです。
具体的には、投資用マンションから家賃収入を得てインカムゲインを狙う投資から投資用マンションを売却してキャピタルゲインを狙う投資に変更するタイミングなどを更新することで、マンション投資に成功する可能性は高くなります。
このため、情報収集して満足するのではなく、投資計画を更新するようにしましょう。
不動産市場が好調なら売却するのもアリ
不動産市場が好調なら投資用マンションを運用してインカムゲインを稼ぐのではなく、売却してキャピタルゲインを稼ぐこともおすすめできます。投資用マンションが購入時より値上がりしている可能性が高いため、大きくキャピタルゲインを稼げる可能性があるためです。
ただし、今後所有しているマンションが、現在の価格よりも更に値上がりする可能性もあります。
そのため、投資用マンションを売却する際のポイントについて理解しておくことが重要です。ポイントを理解しておくことで、より高値が付く状況で売却できます。
したがって、ここでは投資用マンションを売却する際のポイントについて紹介します。投資用マンションを売却する際の参考にしてください。
投資用不動産の売却に強い不動産会社を選ぼう
投資用マンションの売却を成功するためには、信頼できる投資用不動産の売却に強い不動産会社に売却を依頼することが非常に重要になります。投資用不動産の売却に強い会社に依頼することで、他社に依頼をするよりも売却価格が高くなるためです。
とはいえ、投資不動産に強い不動産会社は多く、それだけで選ぶのは危険です。そのため、投資用不動産の売却に強い会社の中でも、特に投資用マンションの売却に強い会社を選ぶようにしてください。
投資用マンションの売却が強い不動産会社なら、売却ノウハウを持っているうえに、顧客もいるため投資用マンションがスムーズに売却できるだけでなく、売却価格を高くすることができます。
なお、投資用マンションの売却が強い不動産会社かどうかは、不動産会社のホームページから実績を確認することで見極めることが可能です。
空室を埋めてから売却する
投資用マンションの売却で失敗しないためには、満室の状態で売却することも重要になります。満室状態で売却することで、売却価格が高くなる可能性があるためです。
満室状態だと投資用マンションの買主が購入後に入居募集の費用や手間をかけなくて済むため、相場より高く購入してくれる可能性があります。
一方で、空室になっている状態で売却する場合は、空室であることを理由に買主に値下げ交渉の余地を与えてしまうので、要注意です。
このため、売却する際は可能な限り満室状態にしてから売却するようにしてください。
修繕をしてから売却する
投資用マンションを売却する前に部屋や設備をある程度修繕しておくことも、投資用マンションを高く売却するうえで重要になります。売却前に修繕しておくことで、買主に良い印象を与えることができるためです。
たとえば、給湯器が古く近々修繕が必要な状態で売却すると、買主は購入後に自身で修繕しなければなりません。そのため、購入費に加えて修繕費も必要になるので、物件の印象が悪くなってしまいます。
一方で、管理が行き届いており定期的に修繕されている物件は、買主に安心感と好印象を与えることが可能です。
ただし、修繕費が高額になってしまい売却価格の値上がり分よりも修繕費が多くなると、修繕した意味がありません。したがって、投資用マンションを売却する前に修繕が必要だと感じているなら、不動産会社に相談するようにしてください。
相談することで、費用対効果の有無などの適切なアドバイスをしてくれます。
あなたのマンション・アパートの価格が分かる
コラム監修
伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント
プロフィール
2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。
専門分野
・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング
メディア掲載・業界実績
投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。
保有資格
・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人
著書・実績
『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)
『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)








