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賃貸住宅の空室率はどれくらい?東京都の推移や空室対策について解説

空室率は賃貸経営に影響をあたえる重要な指標です。

今回は、賃貸住宅の空室率について全体的な傾向を紹介します。市況を踏まえ、物件オーナーとしてどのような対策を取ることができるのか、具体的な策を考えていきましょう。

 

 

賃貸住宅の空室率推移

まずは、地域別に賃貸住宅空室率の推移をみていきます。

賃貸住宅の空室率については、「賃貸住宅市場レポート(2020年11月)」というものが公表されています。今回は、この分析データをもとに紹介します。

なお、同レポートにて空室率TVIという独自指標が使われていますが、いわゆる空室率と同じようなものであるとお考えください。

東京23区の空室率推移は?

新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、東京23区の賃貸市場は厳しい状況にあります。以下の図は、空室率と相関関係にある東京23区の需給ギャップの推移と、そこから導き出される将来の空室率の予測データです。

東京23区の需給ギャップ推移と2021年の空室率TVI推移予測

2020年11月 賃貸住宅市場レポート「分析:株式会社タス」

世帯数の増加が鈍っているのにもかかわらず、賃貸住宅の着工件数はあまり減っていません。需要があまり増えていないのに供給だけが早いペースで増えていることから、需給ギャップは広がっています。

図のように需要と供給の差がこのまま拡大していくとすれば、空室率も上昇する可能性が高いということです。

23区以外の東京都の空室率推移は?

対して、東京市部の空室率はどうでしょうか。

東京市部の需給ギャップ推移と2021年の空室率TVI推移予測

2020年11月 賃貸住宅市場レポート「分析:株式会社タス」

空室率は2020年10月には13%に留まり、確認できる2013年11月以降で最も低水準です。

しかし、同レポートによると、この地域の賃貸需要において重要な位置を占める大学生が流出傾向にあるようです。また、コロナ禍におけるオンライン授業の増加によって、アパートを引き払って実家に戻る学生も一定数いると考えられます。

東京都の空室率は2020年11月時点で高水準とはいえませんが、今後の推移を楽観視することはできないでしょう。

全国主要都市の空室率推移は?

東京以外の主要都市も見てみましょう。

関西圏・中京圏・福岡県 空室率TVI

2020年11月 賃貸住宅市場レポート「分析:株式会社タス」

空室率が顕著に低いのは大阪府で、9%前後で推移しています。福岡県の10%台前半も同じく低水準です。京都府および兵庫県は東京市部と同水準の13%前後。愛知県は比較的変動が激しく、直近の2年間で14%後半から16%台前半の間を上下しています。静岡県は23%台と、やはり大都市圏と比べると高水準です。

いずれの地域も、2020年9月時点に至るまでじりじりと空室率を上げています。全国的に厳しい状況にあると考えられます。

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賃貸住宅における空室対策とは

需給が緩む中、賃貸経営には空室対策が必須といえます。代表的な対策を4つ紹介します。

広告費をかける

まず、できる対策が、入居者を募集する際に広告費をかけることです。

広告費には2種類あります。

ひとつは、ポータルサイトで目立つようにしたり広告ビラなどの物理的な広告を出したり、販促活動として発生した実費をし払うものです。もう一つは、入居者を連れてきた不動産会社に支払う報奨金のようなもので、ADと呼ばれます。

なぜこのようなややこしい言い方をするのかと言うと、宅建業法により仲介手数料の上限が家賃の1か月分と決まっているからです。不動産会社は、広告費という名目であれば、仲介手数料とは別にお金を受け取ることができます。

オーナーの立場としては、手数料を多めに支払うようなものと考えられます。

ADは家賃の1か月分であることが多いです。しかし、立地や設備などの条件が良くなければ2~3か月分支払う場合もあります。仲介現場で積極的に物件を紹介してもらえれば、入居率向上に期待が持てます。

入居者の初期費用を減額する

入居者に便宜を図る方法も有効です。家賃を下げる方法もありますが、長期にわたって収益を下げることになるのでおすすめしません。

家賃よりも初期費用を下げる方向で考えたほうが良いでしょう。家賃の水準を保つことができる上に、入居希望者の心理的ハードルを下げることができる対策です。

具体的には、敷金や礼金を受け取らないこととする他、一定期間の家賃を無料にするフリーレントもよく見られます。最初の1か月、場合によってはそれ以上の期間家賃をタダにすることで、入居者は初期費用を抑えることができます。部屋探しで複数の物件で迷ったときに、初期費用の安さが入居の決め手になるかもしれません。

最新設備を導入する

空室対策として、物件の設備を新しくする方法もあります。これが最も本質的な空室対策といえるかもしれません。

家賃を下げずに顧客(入居者)を獲得するためには、商品である賃貸住宅の価値を高める必要があります。

浴室乾燥機やテレビインターホン、無料wi-fiなど、費用対効果の高い設備を見極めて付加価値とすると良いでしょう。

また、最新設備の導入は物件に限られた対策ではありません。最近ではIT重説やVR内見など、遠隔の契約に対応することも差別化に繋がります。特にwithコロナの現代には外出が制限されるため重要性が増しています。wi-fiはリモートワークやリモート授業なども増えており、社会人、学生ともに必要とされるはずです。

早期に適切なリフォームを行う

空室率の改善の為に、必要以上のグレードのリフォームを行うことは、費用対効果が合わないのでやめましょう。

しかし、清潔感を維持するために、クロスの張替、木部の塗装、ハウスクリーニングなどの原状回復工事は、入居者が退去したらすぐに実施をオススメします。

入居者を賃貸募集で案内した時に、少しでも室内に残念な部分があったり、リフォーム工事が完了していなかったりすると見送られてしまい、空室期間が長引くこともあります。

賃貸管理会社に任せきりにせず、自身でも室内の確認をオススメします。

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賃貸住宅の空室が心配になったら売却も検討しよう

空室対策をしても効果が思うように上がらないのであれば、売却も検討したほうが良いでしょう。

満室のうちに売却するメリット

日本の収益不動産は、空室時よりも入居ありの時のほうが高く売れる傾向があります。将来的に売却を視野に入れているのであれば、入居者がいるうちに検討を進めると良いでしょう。

なぜ、いわゆるオーナーチェンジ物件のほうが高く売れるのかというと、買主にとって募集の手間や費用がかからないからです。この場合は、前述したように広告費をかけたり賃料を下げたりする心配がありません。

売却価格を査定する上でも、入居者がいれば現況の家賃から価格を算出できます。空室だと想定家賃を元に計算しなければなりません。前者のほうが信頼できる数値なのは明らかです。買主としては購入の判断をしやすいでしょう。

空室率が上昇傾向にあることを考えると、転ばぬ先の杖として売却査定の依頼しておいて損はありません。

空室が続くとキャッシュの流出が大きい

ワンルームマンション1部屋だけ所有している人にとって空室リスクは問題です。

収益が入らない状況になれば、ローンの支払いや管理費および修繕積立費、固定資産税などがかさみ、キャッシュフローは悪化していくばかりです。

仮に家賃相場が6万円、ローンの支払い3万円、固定費が2万円というケースで、どれくらいのリスクか見てみましょう。

順調に部屋が埋まっていれば、毎月の収支は1万円プラスです。しかし、もし1か月の空室期間があれば、その間は5万円の赤字です。この赤字を取り戻すには、5か月かかります。

時には撤退する判断も必要

赤字を出したくてマンション経営を始めた人はいないはずです。

かつて「節税話法」による新築投資マンションの販売が流行しましたが、基本的に赤字を出した以上のお金が税金の還付で戻ってくることはありません。減価償却など税務と現金収支の期間認識ズレが一時的に黒字を生み出すことはありますが、あくまでも課税の繰り延べにすぎないのです。

結局、空室が続く状態になると損をします。

株式投資でよく使われる格言に「見切り千両」という言葉があります。上がる見込みのない株を持っているよりも、それを売却してもっと期待値の高い銘柄に投資したほうが効率がいいというような意味です。

不動産投資もそれと同じです。収益性に不安を覚えるようであれば早めに売却を考えた方がいいでしょう。

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コラム監修

コラム監修

伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント

プロフィール

2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。

専門分野

・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング

メディア掲載・業界実績

投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。

保有資格

・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人

著書・実績

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)

『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)

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